ユニセフの歴史

子どもたちのための機関として (1946年〜59年)

1946

ユニセフ誕生、子どもたちへ緊急支援を

第二次世界大戦の影響を受け、困窮している何百万人もの子どもたちに食べものや衣類、保健ケアなどの支援を届けるため、1946年12月の国連総会で、ユニセフ(国際連合国際児童緊急基金)の設立が採択される。

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© 日本ユニセフ協会

1949

ユニセフ、日本への支援を開始

深刻な栄養不良に陥っていたり、衣料など生活に必要なものが十分になかったりした日本の子どもたちのため、給食用の脱脂粉乳のほかに、衣服をつくるための原綿や医療品などを提供。
ユニセフによる日本への支援は、東京オリンピックが開催された1964年まで、15年間続く。

1950頃

活動の舞台は途上国へ

大戦の影響を受けた欧州の子どもたちの状況が落ち着いたこの頃、ユニセフの役割は終わったのではないかという声が上がる。
しかし、世界を見渡すと、特に途上国では多くの子どもたちが貧困や病気に苦しんでいた。「途上国の子どもたちの長期的ニーズに応える活動を最優先」するため、ユニセフの存続は据え置かれる。

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1953

ユニセフ、恒久機関に

国連機構内の一機関として、ユニセフの存続が国連総会の満場一致で可決。
名称は、これまでの「国際連合国際児童緊急基金」から「国際連合児童基金」に改名されるが、略称の「ユニセフ(UNICEF)」は世界中で親しまれていたことからそのまま存続される。

1954

ダニー・ケイさん、初のユニセフ親善大使に

米国のエンターテイナー、ダニー・ケイさんをユニセフ初となる特別大使に任命。

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1959

「児童の権利に関する宣言」

「児童の権利に関する宣言」が国連総会で採択される。子どもたちが、保護され、教育を受け、保健ケアを提供され、衣食住を保障される権利を定めている。

開発の10年 (1960年〜79年)

1961

ユニセフ、教育分野への支援を開始

子どもの保健の問題に焦点を当てていた支援から、教育分野へも支援を拡大。独立間もない国々において、教師研修や、学用品の提供を行った。

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1965

ユニセフ、ノーベル平和賞を受賞

ユニセフは"promotion of brotherhood among nations(国家間での兄弟愛を促進した)"として平和賞を受賞。ユニセフによる子どもたちのための活動は、平和に向けた活動でもあると認められた。

1979

国際児童年

「児童の権利宣言」から20周年の国際児童年には、世界各地で記念事業が開かれ、世界中の人が子どもの権利について考える機会になる。国連人権委員会の中に「子どもの権利条約」の作業部会が設置。

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「子どもの生存」のために(1980年〜89年)

1982

「子どもの生存革命」

ユニセフが主導して1982年に開始した 「子どもの生存革命」では、安価で実現できる4つの支援方法(成長観察、経口補水療法、母乳育児、予防接種)が、子どもの死亡数削減に大きく寄与した。

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1984

飢饉にあえぐアフリカへの支援

ユニセフは、「アフリカの角」地域やサヘル地域で発生した飢饉に対する支援を、パートナーとともに実施。

1989

すべての子どもに教育を

男の子も女の子も、分け隔てなく教育を受けられる「Education for All(万人のための教育)」に取り組む。

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「子どもの権利」の実現を(1989年〜99年)

1989

子どもの権利条約

「児童の権利に関する条約(子どもの権利条約)」が、第44回国連総会において採択され1990年に発効。
子どもの権利条約は、世界で最も短期間に最も広く批准された人権条約で、子どもの生存、発達、保護、参加という包括的な権利を実現・確保するために必要となる具体的な事項を規定している。

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1990

子どものための世界サミット

世界の首脳会議としては当時史上最多の世界71カ国の首脳が参加。子どもの保健、栄養、教育に関する2000年までの行動目標が定められた。

1996

子どもと紛争

ユニセフもその研究に協力した、グラサ・マシェル氏による「マシェル報告:紛争がもたらす子どもたちへの影響」によって、紛争が与える子どもへの影響が国際社会に認識されるようになった。

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1999

国連安保理「子どもと紛争」に関する決議

紛争がもたらす子どもたちへの影響について、国際社会の懸念が深まる中、国連安全保障理事会が、史上初めて「子どもと紛争」に関する決議を採択した。

子どもたちとミレニアム開発目標(2000年〜09年)

2000

国連ミレニアム開発目標(MDGs)

2000年9月、国連ミレニアム・サミットに参加した189の国によって採択された「国連ミレニアム宣言」。これをもとに2015年までに達成すべき国際社会共通の目標としてミレニアム開発目標(MDGs)がまとめられた。

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2001

Say Yes for Children(子どものための10の約束)

世界中の子どもたちの生活を向上させるための10の約束が示されたこのキャンペーンは、世界中の人々に子どもたちのための行動を促した。

2002

「国連子ども特別総会」

国連子ども特別総会では、1990年の「子どものための世界サミット」で合意された数々の約束が、どこまで達成されたかを見直すと同時に、今後10年に世界各国政府などが取るべき行動が話し合われ、約束された。
また、特別総会に先立って開催された子どもたちだけの会議「子どもフォーラム」では、世界の大人たちに向けたメッセージ『A World Fit for Us(わたしたちにふさわしい世界)』がまとめられた。

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2004

スマトラ沖地震・津波

インドネシアのスマトラ沖で発生した地震は大津波を引き起こし、周辺の国々が被災し、20万人以上が犠牲になる。ユニセフがパートナーととともに実施した支援は記録的な規模に。

2005

「子どもとエイズ」世界キャンペーン

ユニセフは世界規模でのエイズとの闘いの中心に、子どもたや子どものニーズを据えるため、「子どもとエイズ」世界キャンペーンを開始。

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2007

5歳未満児年間死亡数

ユニセフは、世界の5歳未満の子どもの死亡数が 年間970万人と、はじめて1,000万人を下回ったと発表。

「子どもたちのために公平性を掲げて」(2010年〜)

2010

ハイチ大地震

大地震で壊滅的な被害を受けたハイチで、ユニセフは発生直後から子どもの健康と栄養に重点を置いた活動で先導的な役割を担った。

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2012

障がいのある子どもたちのために

ユニセフは「障がいのある子どもたちのためのグローバル・パートナーシップ・フォーラム」第1回会合を主催。子どもを中心に置いた政策やプログラムに、障がいがある子どもの権利が組み込まれるよう訴える。

2014

「子どもの権利条約」25周年

「子どもの権利条約」採択から25年を迎える。
ユニセフは、すべての子どもの権利、特に最も不利な立場におかれた子どもたちの権利を実現するため、2014年から2017年までの戦略とロードマップを策定。

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2015

MDGsからSDGsへ

世界の17の目標を定めた「持続可能な開発目標(SDGs)」が国連総会で採決。ユニセフは、SDGs策定のプロセスの中で、SDGsが子どもたちの問題を中心に据えた目標となるよう、熱心に呼びかけてきた。その取り組みが実を結び、SDGsではMDGsには含まれていなかった「子どもに対する暴力の撤廃」がターゲットとなるなど、子どもたちの問題が多く取り込まれた。

2016

ユニセフ創設70周年

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