子ども時代。それは、その人の一生を左右する重要な時期です。

生まれて5歳になるまでの間のことを、思い出してみてください。自分には、何が与えられていたか、何をしてもらえたか…。

もしこの時期に、最良の人生のスタートを切ることができたなら、その人の一生は健康で、言葉の力や学ぶ力も強く、社会にも貢献できる人間として、価値あるものとなるはずです。

どうしたら乳幼児期を健康に、将来の可能性を十分に伸ばしながら育てることができるのでしょう？

 

以下は、ユニセフの南太平洋地域事務所が家庭向けに作成したポスターです。
こんなことが書いてあります。

子どもが、
最良の人生のスタートを
切ることができるように！

• 妊娠のときから8歳になるくらいまで、子どもの世話をきちんとしましょう
• 子どもたちの“言葉”を理解しましょう
• 子どもと一緒に遊びましょう
• 子どもとよく話しましょう
• 子どものことをほめましょう
• 良いことをしたらほめてあげましょう
• 子どもたちの創造性を伸ばす手助けをしましょう
• 育児はすべての家族に責任があります

幼い頃の適切なケアが、
子どもの成長には欠かせません

 

日本では当たり前のことではありませんか？子どもを持つ家庭ではよく注意されていることだと思います。
実際、家庭でこうした当たり前のことがなされるだけで大きな違いが生まれます。

もちろん、病気になったときに治療を受けられ、栄養や保健講習を実施してくれる保健センターを利用することができたり、予防接種を受けることができたり、安全な水が手に入る井戸が近くにあったり…。コミュニティが子どもを支える必要最低限の仕組みとネットワークを備えていることも必要です。家庭とコミュニティが子どもを育てる力を十分に持つことで、子どもたちの生活の質がよくなり、子どもの命と健康を守ることに直結します。

子どもを健康に育てる保健面でのキーワードは次のようなものです。

• 生後半年は母乳だけで！身近において、おなかがすいたらすぐに飲ませてあげるようにしましょう。2歳またはそれ以上になっても、離乳食と一緒に母乳を飲ませつづけましょう。
• 離乳食には栄養のバランスのよいものをつくりましょう（具体的な食材を挙げて、作り方まで講習が必要です）
• 1歳になるまでに必ず予防接種を受けさせましょう。また、その後も継続して予防接種やビタミンＡなどの微少栄養素の補給を受けさせましょう。
• マラリア予防のために蚊帳を使いましょう　等々

 

毎日家事や畑仕事で働きづめの親には、子どもをあやしたり、こまめに食事をとらせたりする余裕がありません。そんな親を支えられるのが、保育施設です。学校に通う前の年齢の子どもたちの保育施設がコミュニティで利用できれば、子どもの知的発育にも大きな良い効果が生まれます。実際、こうした保育施設を利用できた子どもは、小学校に入学してからもうまく学ぶことができるそうです。

簡単なこと、先進工業国ではもう当たり前のことをどう実践できるようにするか。ちょっとしたチャンスがあるだけで、子どもの未来は大きくひらけていきます。

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