(財)日本ユニセフ協会  







◆ 音のない戦争… HIV/エイズとの闘い ◆


エイズ薬 ジンバブエ これまでに、1,400万人の子どもが親をエイズで失いました。このままいけば、2010年には、約2倍近い2,500万人の子どもがエイズで親を失い孤児になると推定されています。

 子どもにとっては、親を失うだけでも心身ともに非常に大きな打撃となります。HIV/エイズがもっとも広がっているサハラ以南のアフリカには、子どもが親をなくした場合、親類や祖父母が引き取って育てる拡大家族の伝統が強く残っています。しかし、HIV/エイズの広がりは、この拡大家族がカバーできる限度を超えてしまいました。年老いた祖父母が十数人もの孫の世話をせざるを得なくなったり、親類に引き取られることなく子ども自らが一家の世帯主にならざるを得くなったりしています。多くの子どもが、生きていくために、街で働き、物乞いをし、ストリートチルドレンとなります。

 エイズで親が死んだと知られれば、いわれのない差別を受け、村八分にされたり、親が残した財産まで取り上げられたりすることさえあるといいます。

 保護者や稼ぎ手を失い、日々の食べ物にも事欠き、教育を受けることもできず、収入も保証も何もない、搾取や虐待、差別に耐え、幼い弟や妹の世話をし…。過酷な生活を送る子どもたちの話は後を絶ちません。そうして、何とか生きのびたあげく、その子自身も知識不足や過酷な生活環境のためにHIV感染の危険にさらされてしまいます。こうした悪循環が繰り返されているのです。



エチオピアの3きょうだいの話
児童のほとんどが親をエイズでなくした学校(レソト)
ひとりの孤児がもたらす希望(モザンビーク)

www.unicef.or.jp

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