2023年10月8日~12日、国連主催のインターネット・ガバナンス・フォーラム2023(IGF2023)が国立京都国際会館(京都市)で開催されます。
For English click here.
デジタルの進歩は、子どもたちの生活と権利に大きな影響を与えています。世界では、子どもと若者の3人に1人がインターネットを利用しています。子どもたちは、発達段階にあり、政治的な発言機会はしばしば限られ、子ども時代の負の経験は永続的さらに世代を超えた影響を与えることなどから、特有の状況にあります。IGF2023の全体テーマ「The Internet We Want(私たちの望むインターネット)」は、子どもたちを保護し、力を与え、支援するデジタル環境づくりの重要性を強調しています。
おとなにとっては問題なく機能するデジタル環境が、子どもにとってはリスクが生じることがあります。「グローバル・デジタル・コンパクト」をはじめとする、デジタル空間を統治するための中心的規範枠組みをつくっていくにあたり、ユニセフ(国連児童基金)は、危害のリスクを軽減しつつ子どもたちのウェルビーイングを最大化するような、公平なデジタルの未来を、ステークホルダーと協働して築いていくこの機会を歓迎しています。
ユニセフは、すべてのステークホルダーに、以下を呼びかけます:
- デジタル技術の提供、規制、設計、管理、利用において、子どもの権利を優先すること。
- こうした取り組みに、子どもたち自身の意見や視点を取り入れること。
- 子どもたちの最善の利益を図り、ウェルビーイングを支え、自ら持つ可能性を最大限に発揮できるような、デジタル世界の実現に努めること。
IGF2023:ユニセフセッション一覧
今年のIGFでユニセフが主催もしくは参加を予定しているセッションは以下の通りです。ご参加をお待ちしています。
セッション | 開催日時 (9月26日時点) | 詳細 |
ワークショップ #469 AIと子どもの権利:ユニセフの政策ガイダンスの実施 AI & Child Rights: Implementing UNICEF Policy Guidance |
10月10日(火) 13:30 - 15:00 |
詳細 |
オープンフォーラム #15 エマージングテクノロジーでオンラインの危険から子どもたちを守る Protecting children online with emerging technologies |
10月10日(火) 16:45-17:45 |
詳細 |
オープンフォーラム#58 オンラインの子どもの安全:インターネット業界の役割と規制の在り方 Child online safety: Industry engagement and regulation |
10月10日(火) 18:00-19:00 |
詳細 |
オープンフォーラム #52 子どものためのテクノロジーにおける責任あるイノベーション(RITEC):デジタル設計において子どものウェルビーイングを優先する RITEC: Prioritizing Child Well-Being in Digital Design |
10月11日(水) 8:30-9:30(ブース#66にて RITECプロジェクトの詳細をご覧いただけます) |
詳細 |
Launch / Award イベント #39 「子どものサイバーセキュリティニーズに関する調査報告書」発表 Launches of the report of Children's Cybersecurity Needs |
10月12日(木)
15:15 - 16:00 |
詳細 |
デジタル世界で子どもの権利を促進するための取り組み
ユニセフは、子どもの権利の保護および子どもの基本的ニーズの充足、子どもが持つ可能性を最大限に伸ばせるための機会の拡大を、国連総会により委任されており、約190の国・地域で活動しています。デジタル技術は、子どもたちの生活にますます欠かせないものとなっているため、結果的にユニセフの活動の中心となっています。
ユニセフは、デジタル環境を活用して子どもの権利を支えると同時に、新たなリスクに対処する各国政府を支援しています。これには、法改正や政策の改革、教育、能力開発、システ ム強化などの取り組みが含まれます。
ユニセフは、子どもたちがデジタル技術とどのように関わっているかについての多国間調査を計画・支援し、子どもの権利に関連する課題と機会についてよりよい理解を広められるように、企業などの利害関係者と連携しています。また、技術や最先端技術における新たなトレンドが子どもたちに与える影響を分析しています。さらに、子どもたちのために、そして子どもたちと共に、彼らが望み、必要とするインターネットをつくるための議論に、子どもたちの声や意見を取り入れるための取り組みも行っています。
これらの活動で得た知見に基づき、ユニセフは、政府と企業の双方に指針や未来志向の政策提言を示すとともに、ステークホルダーとの対話を促進し、デジタル環境をめぐる子どもの権利の新たな課題に対する認識を高める取り組みをしています。
ユニセフ関連資料
IGF2023のテーマに関連するユニセフの報告書・資料の一覧です。(*いずれも日本語版はなし)
- UNICEF global guide on strengthening legislative frameworks to address online child sexual exploitation and abuse
(オンラインの子どもの性的搾取と虐待に対処するための法的枠組みの強化に関するユニセフ・グローバル・ガイド) - UNICEF policy brief and technical note on child protection in digital education
(デジタル教育における子どもの保護に関するユニセフの政策概要とテクニカル・ノート) - UNICEF documentation of lessons learned and promising practices in low- and middle-income countries to address online child sexual exploitation and abuse
(オンラインの子どもの性的搾取と虐待に対処するために中低所得国で得られた教訓と有望な実践例に関するユニセフの文書) - Child Rights Impact Self-Assessment Tool for Mobile Operators
(モバイル事業者のための子どもの権利への影響に関する自己評価ツール) - Children and Digital Marketing: Rights, risks and opportunities
(子どもとデジタル・マーケティング: 権利、リスク、機会) - Responsible Innovation in Technology for Children
(子どもたちのための責任ある技術革新) - Disrupting Harm research project(Disrupting Harm研究プロジェクト)
- AI and children(AIと子どもたち)
- The metaverse, extended reality and children(メタバース、拡張現実と子どもたち)
- Good governance of children’s data(子どものデータの良いガバナンス)
- A child-centred digital equality framework (子ども中心のデジタル平等の枠組み)
IGF2023ユニセフ主催/参加セッション等に関するお問い合わせ窓口 ユニセフ(国連児童基金) 日本ユニセフ協会 広報・アドボカシー推進室 |
更新: 2023年9月26日