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ブルキナファソってどんな国?

ブルキナファソってどんな国?

©日本ユニセフ協会

西アフリカに位置する内陸国「高潔な人々の国」

日本から遠く離れている西アフリカの国、ブルキナファソ。 ブルキナファソの国名は、現地語で「高潔な人々の国」という意味があります。サハラ砂漠の南に位置し6カ国と国境を接している内陸国は、60以上の部族で構成され、宗教は、伝統的宗教(57%)、イスラム教(31%)、キリスト教(12%)を信仰しています。公用語はフランス語ですが、現地では様々な現地語(モシ語、ディウラ語、グルマンチェ語など)が使われています。
ブルキナファソは、世界でも最も貧しい国のひとつで、国連開発計画(UNDP)による人間開発指数(HDI)では、191カ国中184位(2021年度)と最下位近くに位置しています。天然資源が限られているブルキナファソでは、生産人口の80%以上が農業に従事していますが、気候変動の影響を受けやすい地域での農業中心の経済は、不利な状況におかれています。主な農作物は綿、とうもろこし、タロイモなどで、中でも綿は貴重な外貨収入源です。

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©日本ユニセフ協会
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数字で見るブルキナファソ

 
ブルキナファソ
日本
5歳未満児の死亡率(1,000人中)
88人
出生児の平均余命(平均寿命)
62歳
出生登録率
77%
基本的な飲み水を利用できる割合
47%
基本的な衛生設備(トイレ)を利用できる割合
22%
5歳未満児の死亡率(1,000人中)
ブルキナファソ 日本
88人
出生児の平均余命(平均寿命)
ブルキナファソ 日本
62歳
出生登録率
ブルキナファソ 日本
77%
基本的な飲み水を利用できる割合
ブルキナファソ 日本
47%
基本的な衛生設備(トイレ)を利用できる割合
ブルキナファソ 日本
22%

出典:ユニセフ「世界子供白書2021」

子どもたちが直面している問題

ブルキナファソの人口は2,240万人(2022年)で、その半数は18歳未満の子どもたちです。子どもたちは、保健、栄養、水と衛生、子どもの保護の面において次のような問題に直面しています。ユニセフは、ブルキナファソ政府、他の国連機関、NGO、地域の人々とともに、子どもたちの支援活動を展開しています。

保健

ブルキナファソでは、5歳未満で亡くなる子どもの数が依然として多い状況が続いていて、その約半数は、1歳の誕生日を迎えることなく命を落としています。乳幼児死亡率は地域や家庭の経済・社会的状況に大きく左右されます。高い死亡率の原因の一つには、貧困層の子どもが病気の予防・治療といった基本的な医療サービスを受けることができないことがあります。マラリアの罹患率と死亡率も依然として高く、下痢の症状がある子どもの5人中1人しか治療を受けていません。また、12カ月から23カ月の乳幼児の16%が必要な予防接種を受けていません。

©日本ユニセフ協会
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栄養

ブルキナファソでは、5歳未満で亡くなる子どもの45%は栄養不良が関連しているとみられており、1年間で26,000人以上の幼い命が奪われています。2016年の調査では、100万人以上の5歳未満児が年齢のわりに身長が低い発育阻害であることが明らかになりました。妊娠中および乳幼児期の栄養不良は、子どもたちの脳と身体の発育の過程で取り返しのつかない遅れを及ぼし、学習能力の低下や感染症に対する抵抗力の低下を引き起こし、将来的には教育や所得の面にも影響を及ぼすことがわかっています。

©日本ユニセフ協会
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動画 妊産婦や乳幼児の食習慣を改善する

水と衛生

安全な水の供給については、近年、状況が改善してきている都市部では79.9%の割合で基本的な飲用水を利用できますが、農村部では35%しか利用できないなど、都市と地方の格差の課題が残されています。また、トイレの利用については、著しく低い水準に留まっていて、都市部では39.4%、農村部では11.3%の人々しか基本的なトイレを利用できておりません。(2019年)

学校においても水と衛生環境は整っておらず、52.6%の学校で安全な水を利用することができません。また、70.4%の学校でトイレの設備がありません。トイレが設置されている学校の中でも、わずか27%しか男女別のトイレを整備しておらず、思春期を迎えた女の子たちが生理期間中に学校に通えなくなるなど、教育の妨げになっています。(2019年)

©日本ユニセフ協会
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村で屋外排泄をなくすために

大きなマンゴーの木の下に村の人たちが座って、コミュニティワーカーの話に耳を傾けています。ユニセフが支援するNGOの取り組みで、屋外排泄の様々なリスクについて説明しているのです。

子どもの保護

出生登録は子どもが教育や保健ケアといった基本的なサービスを受けるために必要ですが、ブルキナファソでは、23%の子どもが出生登録されておらず、34%が出生登録証を持ちません。また、70万人以上の子どもが劣悪な環境のもと金鉱山で働いています。少なくとも80%の子どもが身体的暴力を受けており、68%が言葉による虐待、18%が性的暴力の犠牲となっています。障がいのある子どもの49%は、差別を受けており、社会生活や健全な成長に対し深刻な影響をもたらしています。子どもたちへの暴力や差別、虐待などは、学校や地域の中で日常的に発生しているのです。

©UNICEF/UNI162956/Nesbitt
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金鉱山で働く子どもたち

ブルキナファソの無許可の金採掘場では、約3,000人が働いていますが、その内のおよそ1,000人は子どもたちです。間に合わせのハンマーや棒で大きな岩から小さな石に細かく砕く作業を行っています。

動画 鉱山での児童労働から解放されるために