ユニセフができたのは、1946年のことです。当時、第2次世界大戦が終わったばかりで、世界では多くの子どもたちが、親をなくしたり、住む家を焼かれてしまったり、食べるものがなかったり、とてもきびしいくらしをしていました。
こうした子どもたちを助けようとつくられたのがユニセフです。
ユニセフのあゆみを年表で見てみましょう。
ユニセフができたのは、1946年のことです。当時、第2次世界大戦が終わったばかりで、世界では多くの子どもたちが、親をなくしたり、住む家を焼かれてしまったり、食べるものがなかったり、とてもきびしいくらしをしていました。
こうした子どもたちを助けようとつくられたのがユニセフです。
ユニセフのあゆみを年表で見てみましょう。
第2次世界大戦が終わり、国際連合がつくられる
©UNICEF/NYHQ1946-001/
Potographer Unknowm
国際連合の第1回総会(全員が参加する集まり)でユニセフ(国際連合国際児童緊急基金 United Nations International Children's Emergency Fund)がつくられ、戦争で被害を受けた子どもたちのために仕事をはじめる
©UNICEF/NYHQ1946-001/
Potographer Unknowm
ルドウィク・ラフマン
©UNICEF
第2次世界大戦が終わったあと、世界には親や家を失うなどきびしいくらしをしなければならなくなった子どもたちがたくさんいました。そうした子どもたちを国際連合で助けようとポーランドのルドウィク・ラフマンという人がユニセフをつくることを提案しました。
ルドウィク・ラフマン
©UNICEF
この提案がもとになり、1946年12月11日、国際連合の第1回総会で、ユニセフの創設が決まりました。その時の名前は国際連合国際児童緊急基金(United Nations International Children's Emergency Fund)といい、この英語の頭文字をとってUNICEF(ユニセフ)とよばれるようになりました。初代の事務局長はアメリカ人のモーリス・ペイトがつとめ、子どもたちに食べものやくすりを届ける活動をはじめました。
©UNICEF/NYHQ1946-006/
Potographer Unknowm
その後、ユニセフは1953年に名前から国際(International)と緊急(Emergency)をとって国際連合児童基金(United Nations Children's Fund)としました。しかし、人びとに親しまれたよび名のUNICEF(ユニセフ)はそのまま使われています。そして、戦争の被害を受けた子どもだけでなく、世界中の子どもたちの命とくらしを守るための活動もはじめました。
こうして現在ユニセフは150以上の国と地域で子どもたちのための活動をしています。
©UNICEF/NYHQ1946-006/
Potographer Unknowm
©日本ユニセフ協会 ユニセフから日本への援助がはじまる ©日本ユニセフ協会
©日本ユニセフ協会
日本の子どもたちもユニセフに助けてもらったことがあるって知っていますか?
第2次世界大戦のあと、日本の子どもたちも食べるもの、きるものがなくて困っていました。そこで、ユニセフは1949年から1964年までの15年間にわたり、日本の子どもたちを支援したのです。給食用の粉ミルク(脱脂粉乳)や、くすり、服の原料(原綿)など、ユニセフから日本への支援の総額は当時のお金で65億円にもなりました。
©日本ユニセフ協会
ユニセフからおくられた粉ミルクを飲んだ日本の子どもからのお礼の手紙を紹介します。みなさんもまわりにユニセフの粉ミルクを飲んだ人がいないか探して話を聞いてみましょう。きっとみなさんの学校の校長先生くらいのお年になっているでしょう。
おいしい、おいしいミルクをありがとう。私たちは毎日毎日パンと、あまいあまいミルクで昼食をすましています。私はミルクをのむようになってから、体重がどんどんふえてきました。
みんなよろこんでミルクをのんで、いっしょうけんめい運動や勉強にはげんで今にりっぱな人になるように心がけます。そしてこのことをけっして忘れません。
愛知県幡豆郡吉田町立乙川小学校5年
手島 久美子
名前を国際連合児童基金(United Nations Children's Fund)とあらためる
戦争で被害をうけた子どもたちだけでなく、開発途上国の子どもたちの生活をよくするための活動が中心になる
財団法人日本ユニセフ協会ができる
日本の人たちからのユニセフ募金が集められるようになる
国際連合で「児童の権利宣言」が採択される
日本への援助が終わる
©UNICEF/NYHQ1965-002/
Potographer Unknowm
ユニセフにノーベル平和賞がおくられる
©UNICEF/NYHQ1965-002/
Potographer Unknowm
国際児童年
ユニセフへの理解と協力が広まる
「子どもの権利条約」が国際連合で採択される
ユニセフ創設50周年をむかえる
アグネス・チャンさんが日本ユニセフ協会大使に任命される
「子どもの権利条約」発効10周年
「国連子ども特別総会」が開催される
現在のロゴマークができる
「子どもの権利条約」採択20周年を迎える
公益財団法人日本ユニセフ協会となる
日本ユニセフ協会設立60周年を迎える
ユニセフ創設70周年を迎える
アグネス・チャンさんがユニセフ・アジア親善大使に任命される
長谷部誠さんが日本ユニセフ協会大使に任命される
Question どうしてユニセフはできあがった衣服ではなく、衣服の原料(原綿)を送ったのでしょうか? Answer 自分たちの服は自分たちでつくろう、という自立をうながすためです。
日本にはもともとすぐれた「布や衣服を作る技術」(繊維産業)がありました。もしできあがった衣服をおくってしまったら、その産業はすたれてしまいます。原料をおくればその技術を使って布や衣服をつくることができ、日本の経済を発展させることにもつながる、と考えられたのです。