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ブラジル:ユニセフ、ブリティッシュ・テレコムと
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ユニセフとブリティッシュ・テレコムは、最近、ブラジルの低所得コミュニティー向けに教育とコミュニケーションに力を入れた若者参加型のプログラムを立ち上げました。プログラム参加者はその興奮を肌で感じました。
マリアさん(12歳)はこのプログラムに心から触発されたひとりで、堂々とこう宣言しました。「世界が変わらないなら、変えるのはあなたよ!」
ユニセフとブリティッシュ・テレコムの協力プログラムは、ブラジルの若者が、学校やコミュニティーで教育の質を高めるコミュニケーション・ツールを使いこなして、よりよい人生の選択ができるように教えるための支援をします。
ブラジルで5つの大都市、サンパウロ、リオデジャネイロ、ベロオリゾンテ、サルバドール、そしてフォルタレザの学校に通う約1万人の若者が、この協力プログラムの支援を受けるでしょう。ブリティッシュ・テレコムが、50万ポンド(約1億円)の資金提供をして、NGOによる団体・ブラジルのコミュニケーションと参加ネットワークからの協力者が、それぞれの都市にこのプログラムを導入する責任者となります。
© UNICEF/2008/Page |
「教育とコミュニケーション」プロジェクトについて、ブラジルのテレビ局からインタビューを受けるマリアさん12歳。このプロジェクトで、マリアさんは自分の意見をうまく伝えることや、新しいコミュニケーションの手段について学びます。 |
仲間同士のコミュニケーション
ブラジルの若者は、このプログラムで訓練を受けて、学校改善キャンペーンを宣伝するためのインターネットやラジオ、ブログに写真やビデオを使えるようになるでしょう。また、このプログラムは、保健サービスや環境やデジタル機器の導入といった、コミュニティーに関わる重要な問題に対する公共政策を作るための手助けにもなります。
また、このプログラムによりパソコンやデジタルカメラ、そのほかのデジタル機器が学校に配布され、10代の若者が意見や写真を公表したり共有したりする活発なウェブサイト作りもできるようになるでしょう。
「わたしのような若者にとって、自分のことを公表したり意見交換したりする方法を学ぶことは、とても大切なんです。だって、ほかの10代のひとたちと、どうすれば一番よく意見交換できるか知ることになるからです。それに、世界をもっとよくしていくことができるのは自分たちだって思えることもあるし。」と、マリアさんは話してくれました。
大いなる挑戦
ユニセフは、ブラジル教育省と緊密に連絡をとって、教育省がこのプログラムを拡大させて、ブラジル全土の学校の若者を参加させる計画を展開できるように支援しています。
「ブラジルは、子どもが学校に通い続けられるようにするという大いなる挑戦に直面しています。現在のところ、実際には10人中4人の小学生しか、中学校を卒業できていません。ユニセフが大切にしていることのひとつに、学校やコミュニティーへの若者の参加の促進があります。コミュニケーション・ツールをもつことや、自分の意見を表明できることは、若者の基本的な権利なのです。」と、ユニセフ・ブラジル事務所代表のマリエ・ピエール・ポイリエさんは話しました。
2006年、ユニセフの調査から、コミュニティーの活動に参加したブラジルの若者は、中途退学しにくく、10代での妊娠や暴力被害に遭ったりすることが少ないようであることがわかったと、ポイリエさんは付け加えます。
コミュニケーションとテクノロジーの技術
ユニセフは、ブラジルのブリティッシュ・テレコムとの協力により、若者に影響を与える社会問題に若者自身を巻き込もうとしています。また、学校環境をより刺激的なものにしようと考えています。若者にコミュニケーションとテクノロジーの手段を与えることで、ブリティッシュ・テレコムとユニセフは、彼らの将来の見通しを明るくしたいとも考えています。
「ユニセフとの協力で、子どもが健全に成長するために必要な支援を受けられる教育環境を作り出すことができます。情報とコミュニケーション技術へのアクセスにより、新しい生活スキルを生み出すこともできますし、結果として、若者が試験に合格できること、職を得ること、コミュニティーで活発な役割を果たし、人生の目標を達成できることにつながるのです。」と、ブリティッシュ・テレコムのヨーロッパ・中東・アフリカ・ラテンアメリカ地域グローバル・サービス部門社長のルイス・アルバレスさんは語りました。
サンパウロのブルーナさん(17歳)も、同じ意見です。「わたしも、コミュニティーや世界をよりよくしていくための一番の方法は、わたしたちが、情報を共有して一緒に解決していくことができるようになることだと思います。」