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チリ:マプチェ族の妊産婦と子どもたちのために初の手引書【2009年1月23日 チリ発】
「一緒に大きくなろう」と呼ばれる妊産婦・母親のための新しい手引き書が、チリの先住民族、マプチェ族の女性たちに利用されています。妊娠中、出産の際の注意事項を書いたものです。 マプチェ族の言葉、マプチェ語で、「TXüR TXEMüAIÑ」と呼ばれるこの手引き書は、チリ政府の子どもの保護制度「チリはあなたたちと共に成長する」のもとで配布されています。 妊産婦は全員、ラ・アラウカニア州の公衆衛生システムのもとで実施される妊産婦健診に初めて参加するときにこの手引き書を受け取ることができます。また、この手引き書は、妊婦ケアを提供する保健チーム、マプチェの文化アドバイザー、保健サービス専門家にも、配布されます。 助言と知恵マプチェ族のコミュニティが数多くあるラウタロ区の農村保健センターで、この教育的な手引き書の発行記念を祝う式典が開かれ、チリの計画大臣ポーラ・クインタナ氏とユニセフ・チリ事務所のエギディオ・クロッティ代表が参加しました。 「妊娠と出産についての情報が載っていました。」この手引き書を受け取ったドリス・マリルアン・チェケルさん(17歳)は話しました。「この手引き書を家に持って帰って、家族とこの情報を共有するつもりです。これはいいですね。祖母と母が私に教えてくれた助言も含まれています。」 本書は、医学的な情報が含まれているほかに、妊産婦と子どもの保健に関するマプチェの習慣にも言及しています。本ガイドの内容は、マプチェの妊婦とその家族の日常生活に入り込んでいる文化にも配慮しているのです。 この手引き書は、ユニセフが、地元の保健分野の関係者、文化的ファシリテーター、子どもたちと関係がある州の機関の専門家、マプチェ族の代表者と共に、作成しました。 伝統と人々を上手に巻き込む本手引き書、「一緒に大きくなろう」は、二人の登場人物——古代の賢人パパイと、マプチェの人々にとって女性と関連付けられる「月」という意味のクイエン——を通して、助言を行っています。 パパイとクイエンは、子どもの早期の養育にあたって、文化的な要素のある慣習については、これを改善し、より豊かにするためにどうしたら良いか、価値ある教訓を授けてくれます。この手引き書は、フレンドリーで、包括的、歓迎的なムードを促進させるねらいもあります。そのため、運動、栄養、妊娠女性の雇用の権利のような問題にも触れています。 発行記念の式典で、ユニセフ・チリ事務所のエギディオ・クロッティ代表は、この手引き書を母親たちが上手に利用できるよう、教育的なサービスも提供する必要性があると強調しました。 |