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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

ラテンアメリカ・カリブ海諸国:子どもたちに対する暴力根絶に向けた活動


【2009年9月4日 コスタリカ発】

© UNICEF video
コスタリカのサンホセ州ハティージョ地区で実施されている、ユニセフが支援する暴力防止プロプラムの一環として、地元の警察官と共にスポーツを楽しむ子どもたち

今週、ラテンアメリカ地域にある14ヵ国から、30人以上の国会議員がコスタリカの首都サンホセに集まり、この地域の深刻な社会問題のひとつ「子どもに対する暴力」を根絶するために国会が果たすべき役割について話し合いました。

「私たちは、法律を制定できるという立場を十分利用し、政府と国家機関の責任を問わなければなりません。」列国議会同盟(IPU)のアンダース・ジョンソン事務局長は話します。「我々の社会は、すべての子どもたちが暴力のない環境を享受できるよう、効果的な法律を制定し、機能的な法執行機構を確実に整えることができますし、また整えなければなりません。」

子どもたちのための重要なパートナー
© UNICEF Costa Rica/2009
ユニセフ支援プログラムを視察し、子どもと縄跳びを飛ぶチリの上院議員フアン・パブロさん。

列国議会同盟(IPU)は、ユニセフにとって重要なパートナーであり、共に子どもの成長を促進するための政策を策定するよう、国会議員に働きかけています。

ラテンアメリカとカリブ海諸国は、世界でも最も暴力が蔓延する地域であり、子どもと若者はこうした暴力から逃れることができません。この地域では、毎年600万人の15歳未満の子どもたちが虐待や育児放棄に苦しめられています。

ラテンアメリカでは、年齢別殺人発生率で最も高いのは、15歳から19歳までの若者です。この地域で体罰が禁止されている学校は、非常に限られています。

暴力を防ぐ

国会議員は、この地域の子どもたちへの暴力を防止し根絶するために、たとえばこうした暴力を禁止する法律を制定することから、問題解決のためにより多くの予算を当てることに至るまで、多岐にわたる活動を実施することに同意しました。

さらに、国連事務総長報告書「子どもに対する暴力に関する調査」での提言を各国政府が確実に実施するよう努力することについても同意しました。

子どもたち自身からの意見や考えに耳を傾けることも、子どもの暴力を防ぐ重要なポイントの1つです。

「子どもたちが、暴力防止のための政策の立案と実施にたずさわることは重要です。」ユニセフ・コスタリカ事務所のセイヤ・トーロ代表はこのように話します。「子どもたちの参加は、長期的な問題解決のために必要不可欠です。」

チームワークと敬意

今回集まった国会議員は、しばしば暴力の犠牲者となる弱い立場の子どもたちのために、ユニセフが支援する「子どもに優しい国」づくりに向けた取り組みを視察しました。彼らは、子どもたちと地元の警察官が一緒になってスポーツやレクリエーション活動を行うことが、どのように暴力の防止に役立っているのかを直接見学しました。

「スポーツのような楽しい方法で子どもと警察官が交流することで、お互いの信頼関係を育み、コミュニティがより安全な場所になっていきます。」ボリビア下院議員のエドムンド・ノビージョ・アギラル議長は話します。

子どもたちはチームワークの大切さやお互いを尊重することを学ぶことにより、彼らがこれからの人生に必要なことを学ぶ助けにもなります。」

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