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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたちは今

コートジボアール:政治的混乱の中、80万人に届けられたワクチン

【2011年1月31日 コートジボアール発】

© UNICEF video
コートジボアールで行われた黄熱病の予防接種キャンペーンで、ワクチンの接種を受ける子ども。この伝染病の拡大に伴い、ユニセフは、パートナー団体とともに、80万人を対象にこのキャンペーンを実施した。

政情不安が続くコートジボアールで、先週、80万以上の人々が黄熱病の予防接種を受けました。この大規模な予防接種キャンペーンは、昨年11月から現在までにこの伝染病で25人が命を落としている現状を鑑み、ユニセフの支援で4つの地域で実施されました。

「黄熱病のワクチンを提供してくださった世界ワクチン予防接種同盟(GAVI)をはじめ、私たちとともにこの非常に重要なキャンペーンの実施に協力してくれたパートナー団体、世界保健機関(WHO)のみなさまにとても感謝しています。」ユニセフ・コートジボアール事務所のシルヴィー・ドッソウ代表代行はこう話しました。

「今回のキャンペーンの成功は、政治的な混乱にもかかわらず、こうした人道支援が実施できること、最も弱い立場の子どもたちに手を差し伸べられることを世界に実証しました。」(ドッソウ代表代行)

保健センターからの距離

© UNICEF video
コートジボワールで発生した黄熱病の流行を受け、ユニセフは、パートナー団体とともに、大規模な予防接種キャンペーンを実施した。

今回キャンペーンの実施対象となった地域のほとんどは農村地域です。その多くのコミュニティからは、最も近くの保健センターでさえ、遠距離を歩かなければなりません。そのため、黄熱病をはじめとする様々な疾患に対する定期的な予防接種を受けていない人々が少なくありません。今回のキャンペーンは、そうした人々にも手を差し伸べ、結果、感染の更なる拡大を食い止めることができました。

カティオラ県では、予防接種を受けるために人々が列を作っていました。予防接種を受けると、黄熱病の予防接種を受けたことを証明するカードが配布されます。この予防接種の効果は、10年間。通常、保健チームは、1日に最大1,200人に予防接種を提供することができます。

啓発活動

昨年11月に行われた大統領選挙から、コートジボアール全土に波及した“不透明性”と“不安感”。多くのコートジボアールの人々が、日々感じています。こうした状況の中、実施対象地域の人々に予防接種キャンペーンの情報を伝えること、そして、自らを守るために予防接種を受けなければならないことを知ってもらうため、啓発活動が、キャンペーンの中でも大変重要な柱となりました。

「この不安定な状況では、全てが一筋縄ではいきません。」カティオラ県のソウレイマネ・バムバ長官はこう話します。「ですから、全ての村の村長と自治体関係者にキャンペーンの事を知ってもらうよう、広報活動に力を入れたのです。」

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