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コートジボアール:混乱の中、底を付き始めた必須医薬品【2011年2月3日 コートジボアール・カニ発】
西アフリカのコートジボアールでは、マラリアが5歳未満児の死因の主な原因。ユニセフは、この命にかかわる病気を治療するために必要な必須医薬品が、今後2〜4週間以内に底をつく危険があると警鐘を鳴らしています。 「すでに地方の薬局では、マラリアの治療薬の在庫が底を付いてしまったところもあると報告されています。」「他の必須医薬品にも、すぐに同じような問題が起きてくるでしょう。早急に医薬品を届けなければ、医療専門家は、基本的な抗生物質の処方も含め、あらゆる治療を中止せざるを得なくなります。」ユニセフ・コートジボアール事務所のアゴスティーノ・パガニーニ代表はこう話しました。 昨年11月に行われた大統領選挙に端を発した混乱により、コートジボアールの政情不安が広がる中、こうした必須医薬品の不足への懸念が出始めています。 マラリアの治療
カカオ豆とゴム産地、カニの人口は約2万2,000。昨年8月の一月に、この地域唯一の病院を受診した5歳以下の子どもたちは153人。このうち、131人の子どもたちがマラリアと診断され、マラリア治療に使用される薬剤アーテスネートとアモジアキンが処方されたと、この病院で働くアリザタ・カボレ医師は話します。 カボレ医師が診察したコウアディオ・コウアディオちゃん(6歳)は、マラリアと気管支炎の恐れがあると診断され、栄養不良にも苦しんでいました。「セグエラの薬局から、アーテスネートとアモジアキンを2箱取り寄せました。」(カボレ医師) ユニセフ、世界エイズ・結核・マラリア対策基金、世界保健機関(WHO)の支援によって、コートジボアールの5歳未満の子どもたちは無料で抗マラリア薬治療を受けることができます。 ユニセフとパートナーからの支援「公的な医療保健体制が、患者のニーズに応えられるよう、懸命の努力が続けられています。」「病院や保健所が利用している州の薬局の中でも、北部と西部では必須医薬品が欠品になり始めています。こうした中、ユニセフの支援によって、一部の地域には、先週からHIV/エイズと共に生きる人々を治療し、母子感染を防ぐ抗レトロウイルス薬(ARV)治療に必要な薬剤が届き始めました。」ユニセフ・コートジボアール事務所の保健担当官、エリ・ラマノンジソア医師はこのように述べました。 世界エイズ・結核・マラリア対策基金は、マラリアを予防するための600万張の殺虫剤処理された蚊帳を提供。ユニセフは、パートナーと共に、政情不安の影響を受けて苦しんでいる子どもたちのために、できる限り早急にこの蚊帳を届けるべく、関係諸機関の調整を進めています。 |