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エチオピア:子どもたちを襲う深刻な栄養不良【2008年9月16日 エチオピア発】
最近の状況エチオピアの降雨量は全土で増加していますが、南部諸民族州とオロミヤ州では、地域によって食糧不足が続き、栄養不良の症例が報告されています。ソマリ州のデゲハブル、コラヘ、ワルデル県(ゾーン)では、干ばつが悪化し続けています。シニレ、ワルデル、コラヘ県、そしてボレナ県の一部では、家畜の死亡数が増加しています。今年6月、エチオピア政府は、干ばつの影響を受けている地域で、緊急支援を必要としている人の数を460万人と発表し、深刻な栄養不良に陥っている子どもの数を7万5,000人と発表しました。この数字は、現在、再度見直されており、ユニセフでは、支援が必要な人の数は増加するものと見こんでいます。 インパクト(影響)食糧が不足しており、栄養補給食品と食糧の配布による支援を拡大しなければ、栄養不良の治療を受けなければならない子どもの数は増加すると見られています。
洪水ガンベラ州での洪水によって3万4,579人が被害を受けました。そのほとんどが、学校、政府系の建物や親戚の家などに避難しています。約5,000ヘクタールのメイズ(とうもろこし)畑とソルガム(穀物)畑が被害を受け、壊滅状態です。こうした状況の中、人々は大切な家畜を売り飛ばして食べ物を手に入れている状況です。こうした中で、避難生活を余儀なくされている人たちは、マラリア、下痢性疾患、呼吸器感染症などの感染症にかかる危険性にも直面しています。また、この地域の人々の健康を脅かしているものとして、飲料水の不足も報告されています。 栄養干ばつと食糧価格の値上がりによって、栄養不良の治療を必要としている子どもの数が増加しています。深刻な栄養不良と診断された子どもの数は、オロミヤ州、南部諸民族州で増え続けています。オロミヤ州では、7月23日〜8月25日までの間に、1万973人の子どもたちが、栄養不良を治療するための食事療法を受け、南部諸民族州では、6月27日〜8月21日までに、2万8,335人の子どもたちが、同様に栄養不良の治療を受けています。これは栄養不良を治すために栄養補助食品によるケアが必要な子どもたちがたくさんいることを示しています。 今挙げた数値は、しかしながら、栄養不良を治療するためのセンターが続々と開設され、多くの子どもたちが送り込まれるようになったために増加したものだとも考えられます。ユニセフはこうしたセンターで配ることができるプランピー・ナッツや高たんぱくビスケット(BP100)などのRUTF(Ready to use therapeutic food= すぐに食べられる栄養補助食品)を含む医薬品、そのほかの基礎支援物資を3カ月分、15の移動保健チームに提供しました。この3カ月分の支援により、7万5,000人〜8万5,000人の子どもと女性たちを診断し、必要に応じて治療ができるものと推定しています。またユニセフは、35の郡(ワレダ)で栄養不良の子どもたちを発見するための支援と、ビタミンAや寄生虫駆除剤を提供しています。 保健
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