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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

© UNICEF/2008/Brisebois
アフリカ・ネイションズ・カップ2008のユースレポーターとして、ラジオ番組に出演するエディス・アサマニさん(17歳)とスティーブン・イセーくん(15歳)。

【2008年2月1日 ガーナ・アクラ発】

先月20日(日)、ガーナでキックオフしたアフリカで最大の国際サッカー大会、アフリカ・ネイションズ・カップ。エディス・アサマニさん(17歳)とスティーブン・イセーくん(14歳)は、この大会を通じてユニセフが展開している初等教育普及キャンペーンに参加している首都アクラ地区のユースリポーターです。

ユースリポーターは、大会期間中、ガーナ国営ラジオ局が全国で放送している若者向けの番組『私たちの宝石』に出演。同世代の子どもたちに学校へ行くことの大切さを呼びかけ、大人たちに、子どもたちに質の高い教育を受けさせることは彼らの責任であることを訴えています。「教育を受けなければ明るい未来はないと国中の人々に訴えることが、ユースリポーターの役割です。」エディスさんは、リスナーに呼びかけました。

子どもたちの視点

© UNICEF/Koch
サミュエル・エトー選手

ユニセフは、この国の教育の質を高めるにあたり、子どもたちの視点を取り入れるため、今回、ユースレポーターの力を借りることにしました。このプロジェクトは、アフリカサッカー連盟(CAF)と、ガーナ2008地元委員会が協力して行っている大きな啓発キャンペーンの一環として展開されています。

「入学してから毎年必ず、一学期中に少なくとも2回は学校から追い出されました。学費を払えなかったからです。そういう時は、何週間も家で母の仕事を手伝わなければなりませんでした。学費を稼がなくてはならなかったから。」とスティーブンくんは語ってくれました。彼は、ここ何年かラジオ番組『好奇心』にも若者の一人として出演してきました。スティーブンくんは、この番組の中で、国中の子どもたちに、自らの学校にまつわる話や経験談を、番組を通じて紹介するよう働きかけてきたのです。

一人でも多くの子どもたちが学校に通えるように

アフリカ・ネイションズ・カップ2008の開催都市のひとつ、セコンディ−タコラディのユースリポーターは、サミュエル・トロヌくん(15歳)とサンドラ・ニャルコさん(12歳)。二人は、この国で就学年齢にある子どもたちが抱える問題を訴える役割を担っています。

「校舎や施設などの教育環境が悪くて、学校を途中で辞めてしまう子どもたちもいるんだ。椅子も机もなかったりするんだよ。教科書や、ペンや鉛筆さえ持っていない子もいるんだ。」サミュエルくんは訴えます。

サミュエルくんとサンドラさんは、大勢の人とのインタビューを通じ、子どもを学校へ通わせるお金が無い家庭が少なくないことを知りました。多くの子どもたちが、学校へ通うためのわずかな交通費を稼ぐために、早朝働かなければならないのです。

サンドラさんの両親は、二人とも教員をしています。サンドラさんには、教育が豊かな人生を送るために大きな意味を持つことを熱心に教えています。「女の子の中には学校に来ない子も少なくありません。料理や掃除などの家事をさせられているのです。」 ユニセフは、教育のような重要な問題について、子どもたちが積極的に意見を発表できる場を確保するため様々な働きかけを行っています。これは、子どもたちの表現の自由を保障し、政策を決定する立場にある人々に、若者や子どもたちが関係する事柄を検討する場合は、彼らの意見を考慮してもらうためです。

スティーブンくんは、こう語ってくれました。「みんなが学校へ行くことができたら・・・。私たちは一生懸命力を合わせて、同じ目的に向かっていかなくてはならないんだ。サッカーをするときのようにね。」

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