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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

グアテマラ: 栄養不良と発育阻害を克服する村の人々

【2013年3月21日 グアテマラ】

© UNICEF VIDEO
栄養不良と発育阻害の危険に晒されている子どもたちのためのコミュニティケアセンターを訪問したユニセフのアンソニー・レーク事務局長。センターで提供されている栄養豊富な食事は、近くの畑で収穫された野菜を利用し、センターで調理されている。

ユニセフのアンソニー・レーク事務局長が、グアテマラを訪問。コミュニティによる慢性的な栄養不良と発育阻害問題への取り組みを視察しました。

深遠な山並みに囲まれた美しいグアテマラ西部の高原地帯を訪れたユニセフのアンソニー・レーク事務局長は、この国で課題となっている幼い子どもたちの間に多く見られる慢性的な栄養不良と発育阻害の問題を改善するための地域の取り組みに、感銘を受けたと話しました。

「十分な栄養を摂らなければ、子どもたちは勿論、コミュニティの健康も維持することはできません」「グアテマラの子どもの半数が発育阻害に苦しんでいますが、このような山奥のコミュニティでは、その割合は約70パーセントにも上ります。しかし、これは同時に、(問題解決という視点では)大きなチャンスでもあるのです。なぜなら、コミュニティ自らが取り組めば、問題解決に高額な資金は必要ないのですから」 栄養不良の危険に晒されている子どもたちのためのコミュニティケアセンターを訪れたレーク事務局長は、こう述べました。

子どもたちのためのキッチン

このセンターを訪問したレーク事務局長が最初に向かったのは、調理室です。色とりどりの伝統的な民族衣装を着た6人の女性が、近くの畑で採れた野菜を調理しているところでした。彼女たちが直ぐに用意した大きなサラダを一口食べたレーク事務局長は、笑顔で感謝の言葉を述べました。

「(この一口で)もう、体中に力がみなぎったような気がしますよ」(レーク事務局長)

センターの訪問を終えたレーク事務局長は、グアテマラの栄養不良を改善させる取り組みに感銘を受けたと、その場にいた報道関係者に話しました。政府が実施した最新の調査によると、グアテマラでは、5歳未満児の半数近くが慢性的な栄養不良に苦しんでいます。

「このコミュニティに住む人々は、自分たちで作った野菜を売るだけでなく、その野菜を自ら食されています。様々な種類の野菜を育て、私にも、こんな素晴らしいサラダを作ってくれました。実際、このようなコリアンダーを食べたのは、生まれて初めてのことです。私は、これは、物事が良い方向に向かって進んでいる印だと思っています」「こうしたことが起こっていることは、ニューヨークの事務所でも報告書などを通じて知っていました。しかし、このコミュニティを訪問して、コミュニティの方々が成し遂げられてきた全ての成果を目の当たりにして、ユニセフが、そうした成果にほんの少しでもお力になれたということを、以前よりも一層光栄に思っています」(レーク事務局長)

学校発:栄養不良問題の啓発メッセージ

レーク事務局長は、小学校も訪問。お揃いの民族衣装を身につけた9人の女の子が、十分な栄養を摂取することの重要性を訴える踊りを披露してくれました。続いて、大勢の子どもたちが、栄養のある食事についてのスピーチや歌、寸劇を発表。これらを受け、レーク事務局長は、トトニカパンでユニセフがどんな活動をしているか、子どもたちに説明しました。

「ユニセフは、地域の保健員の方々の活動を支援しています。この方々は、医療品などの支援物資を提供しているだけでなく、地域の人々に、子どもたちに野菜を食べることや手洗いをする重要性を伝えています。全てのことが、良い栄養状態を保つことに繋がっているのです。そして、微量栄養素のサプリメントも提供しているので、子どもたちが必要な栄養を摂取することができるのです」(レーク事務局長)

話を聞いていた子どもたちの中でマイクを渡された女の子は、レーク事務局長にどんな仕事をしているのか、その仕事が好きかどうか尋ねました。

レーク事務局長は、女の子の質問に、次のように答えました。「私は、毎日一生懸命仕事をしています」「どうしてそうするかというと、みなさんのためです。毎朝、子どもたちとその子たちの将来について考えています。つまり、私にとってこの仕事は、世界中のあらゆる仕事の中でも、最もやりがいのあるものなのです」

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