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公益財団法人日本ユニセフ協会
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エボラ出血熱緊急募金 第1報
西アフリカ・ギニア共和国
エボラ出血熱で少なくとも子ども3人が死亡

【2014年3月22日 コナクリ(ギニア)・ダカール(セネガル)発】

啓発活動を実施するユニセフのスタッフ
©UNICEF/Guinea
ユニセフはコナクリでエボラ出血熱の発症を防ぐための啓発活動を実施。

ギニアで発生したエボラ出血熱で、これまでに80名の感染が確認され、子ども3人を含む少なくとも59名が死亡しました。この数日で、感染エリアはマセンタ(Macenta)、ゲケドゥ(Gueckedou)、キシドゥグ(Kissidougou)から首都コナクリまで拡大しています。

ユニセフは22日に到着した医療品を含む緊急物資5トンを、ギニア保健省の協力の下、最も多くの感染者が出ている地域へ直ちに輸送しました。これらには、医薬品、医療機器、医療関係者と患者用の緊急備品(ビニール手袋、防水シート、ビニールマット、点滴、経口補水液)などが含まれます。

ユニセフ・ギニア事務所のモハメド・アヨヤ代表は「エボラ出血熱は極めて危険な病気です。ユニセフは子どもたちの感染リスクを下げるため、緊急の取り組みを行っています。ギニアの医療インフラは弱く、エボラ出血熱の感染が拡大すれば、壊滅的な結果を招きます。ユニセフは、必要な物資を手配し、医療関係者と住民にエボラ出血熱予防のための情報を発信し、啓発活動を進めています」と述べました。

先週、初期段階の兆候が表れ始めた際に、ユニセフはせっけん5万個、補水用のナトリウム溶液1,000ボトル、塩素5,500ボトル、経口補水塩と粉末状の塩素5,000袋をエボラ出血熱が発生した地域の医療関係者に提供しました。

エボラの発症を防ぐために配布された石鹸と塩素
© UNICEF/Guinea
ユニセフはコナクリでエボラ出血熱の発症を防ぐための啓発活動を実施。せっけんや塩素の配布を実施した。

今回の集団発生では、最初の犠牲者に医療関係者が含まれています。これまでに感染した患者と接触したヘルスワーカーが少なくとも8名死亡。ギニアは、もともと医療スタッフが乏しく、医療関係者が感染・死亡している事態が、拡大阻止・治療を阻み、通常の医療ケアをも脅かしています。

ユニセフは、ポスターやリーフレットでせっけんを使った手洗いや自宅で塩素を使った水処理の啓発活動を展開し、ウイルスとの接触を避ける情報を提供しています。また、保健センターや感染者の自宅を消毒するための資材も提供しています。

アヨヤ代表は「子どもの世話をする人は、帽子やマスク、ゴーグル、手袋、ブーツ、エプロンやコート、消毒スプレーといったものが直ちに必要です。そして最悪の事態に備え、遺体を包む袋も用意せねばなりません。医療関係者に、常に最新の情報を確認し、掃除と排せつ物の処理を強化するように依頼しました」と述べました。

住民に対しては、慎重に行動し、適切な衛生習慣とトイレの利用を呼び掛けています。

「病気にかかっている人や亡くなった人との接触を避け、自分や子どもの手をこまめに洗ってください。食べ物は常にふたをして保存しましょう。できうる限り葬儀への出席を取りやめるように」と呼び掛けています。

エボラ出血熱は、感染した人や動物との接触で拡大します。エボラ出血熱が発症する前に、ユニセフはギニア政府とともに、コレラ、はしか、髄膜炎の3つの感染症の対応にあたってきました。

今回、エボラ出血熱が確認されたことで、ギニアの保健システムにさらなる負担がかかります。ユニセフは、国際社会に対し、エボラ出血熱とこれら3つの感染症を食い止めるために、救命物資の提供と輸送支援、資金協力を緊急に呼びかけています。

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