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マレーシア: アニメ番組の主人公をユニセフ親善大使に任命【2013年3月8日 マレーシア】
3月8日「国際女性の日」の前日、ユニセフ・マレーシア事務所は記者会見を開き、マレーシアで大人気のテレビアニメ『ウピンとイピン』の主人公、双子の兄弟の‘ウピン’と‘イピン’をマレーシアのユニセフ親善大使に任命したと発表。ユニセフ・マレーシア事務所のウィビナ・ベルモンテ代表は、親善大使として、ウピンとイピンが女の子や女性の尊厳や、愛、配慮を訴えるユニセフの公共CMを紹介しました。 「ウピンとイピンは、この公共CMを通じて、彼ら独特の方法で重要なメッセージを伝えてくれました。それは、男の子は、女の子をいじめたり、叩いたり、傷つけたりしてはいけないということです。こうした行為は、格好いいことではありませんし、楽しいことでもありません。そして、正しいことではありません」「だからこそ、ウピンとイピンは、女の子と女性に対する暴力の根絶を求める世界的なキャンペーンに加わったのです。親善大使としての初めての仕事として、これ以上意義深い取り組みがあるでしょうか」(ベルモンテ代表) 男の子への働きかけマレーシアのアニメーション界で有名な賞も受賞しているアニメ番組『ウピンとイピン』の主人公は、5歳の双子の男の子。両親がいないウピンとイピンは、姉や祖母と一緒に、多くの民族の友達が住む架空の村で暮らしています。『ウピンとイピン』は、子どもたちが大きくなるにつれて直面する子どもたちに特有の様々な問題を取り上げています。 今年の「国際女性の日」のテーマは、「約束は約束だ—今こそ女性に対する暴力を根絶するための行動を起こすとき」です。ウピンとイピンは、ユニセフ・マレーシア事務所が実施しているキャンペーンに参加。男の子たちに、女の子をサポートし、保護し、女の子への暴力を否定する“声”を上げるよう訴えています。公共CMの他にも、特設ホームページやソーシャル・メディアを通じた活動もスタートしました。 世界中で女の子と女性が経験している最もよく見られる暴力の形態は、身体的なものです。世界で、10人に7人の割合で、身体的あるいは性的な暴力を経験していると報告されています。また、世界中の全ての性的暴力の被害者の半数は、16歳未満の女の子なのです。 マレーシアでは、こうした被害の実に90パーセント以上に、女の子が巻き込まれています。 女の子と女性に対する暴力を根絶するための世界的な取り組みにおいて、男性や男の子は、友人として、兄弟として、また父親や政策決定者、地域のリーダーとして、この問題を訴える重要な役割を担っているのです。 ウピンとイピンも、マレーシアの男の子たちに、女の子と女性を守り、気遣い、尊重するよう訴えているのです。 子どもを守る子どもウピンとイピンは、記者会見で、ユニセフ親善大使として活動することをとても楽しみにしていること、そして、大使としての義務と役割を一生懸命果たしていくと語りました。 「僕たちはまだ5歳だけど、マレーシアの女の子と男の子のために活動していく準備はもう出来ているよ」とウピンが話すと、イピンは、「そうさ!そうさ!そうさ!」と、マレーシアの子どもたちに良く知られているいつもの口調で応えました。 ウピンとイピンは、600万を超えるファンを抱える、マレーシアで最も人気があるFacebookページも持っています。ユニセフの親善大使として、こうしたメディアやイベントを通じて、さらに子どもに優しい行動を求めるメッセージを伝えていく予定です。 ユニセフ・マレーシア事務所は、これと並行し、『ウピンとイピン』の制作会社Les Copaqueと協力して、障がいのある子どもの問題やインターネット上の安全の問題、いじめや女の子への暴力の問題を啓発する作品も制作してゆく予定です。 「6年目になる『ウピンとイピン』シリーズでは、子どもの参加や、互いを尊重し合う社会的な価値観、友情という固い結びつき、家族とコミュニティの連帯感を促すメッセージを発信しています。ユニセフ・マレーシア事務所との、今後のパートナーシップを楽しみにしています」Les Copaqueのカリアブディ・モハド・アリス国際マーケティング部部長は、このように語りました。 「女の子と女性に対する暴力は、世界的な問題です。今こそ男性と男の子が立ち上がり、『これ以上はしない』と決意する時です。母親、姉妹、友人、隣人に対する暴力を振るわないこと。ウピンとイピンは先頭を切って取り組んでくれています。ユニセフは、こうした活動に心から感謝しています」ベルモンテ代表は、こう感謝の意を述べました。 子どもたちは世界を変えられる!ウピンとイピンは、ユニセフ親善大使としての活動を通じ、マレーシアの多くの子どもたちに、生き生きとした素晴らしいお手本を示し続けることになるはずです。 彼らのメッセージは、ユニセフ・マレーシア事務所の特設ホームページ「子どもたちが変化をもたらす(Children4Change initiative)」でもご覧いただけます。 |