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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

ネパール:
セレーナ・ゴメス・ユニセフ親善大使が訪問
搾取や虐待にあった子どもたちと面会

【2014年5月29日 ニューヨーク発】

家族のために働かざるを得ない若者のための非公式学校での宿題を見せる女の子
© Courtesy of U.S. Fund for UNICEF/Josh Estey/MataHati
家族のために働かざるを得ない若者のための非公式学校での宿題を見せる女の子。

女優でいくつものヒット曲を持っているセレーナ・ゴメス・ユニセフ親善大使が、ネパール訪問から帰国。今回の訪問の目的は、支援を必要としているネパールや世界の子どもたちへの関心を高めることでした。ゴメス親善大使は、子どもの発育を支援するユニセフの取り組みのうち、特に教育、栄養、保健、保護の取り組みを見学し、その成果を直接目にしました。

子どもたちのパワー

「今回のネパール訪問は、とてもパワフルなものでした。衝撃的で胸が痛むこともあれば、信じられないほど感激させられることもありました。みなさんもとても貧しい生活を送る子どもたちに会えば、最初は、子どもたちから基本的なニーズと権利を奪うことなどできない(子どもたちを守らなければ)と思うでしょう。けれど、子どもたちと会話をすると、子どもたち自身が希望や明るい見通し、明るい未来を持っていることに気づくと思います。この世代の子どもたちは「自分たちで変えることができる」と信じ、行動を起こすことができるのです。子どもたちのこうした姿勢は、質の保たれた教育やリーダーシップ、機会を得ることで生まれるものであり、ユニセフが支援活動を行っている分野です。ユニセフ親善大使であることを誇りに思い、世界の子どもたちへの支援をさらに広げる一端を担えることを光栄に思います」と述べました。

「子どもにやさしい」学校を訪問

「子どもにやさしい学校」の「子どもクラブ」の子どもたちとゴメス親善大使。
© Courtesy of U.S. Fund for UNICEF/Josh Estey/MataHati
「子どもにやさしい学校」の「子どもクラブ」の子どもたちとゴメス親善大使。

滞在中、ゴメス親善大使は、ユニセフが支援するサトバリヤ・ラプティ中学校を訪問。同校は、安全で対話的でクリエーティブで楽しく学べる環境が整っている「子どもにやさしい」学校です。数学や理科、国語の授業を見学した後、ゴメス親善大使は「子どもクラブ」のメンバーと席を共にしました。

「男女にかかわらず、生徒のみなさんが、自分たちの生活に影響を与えている問題について、同世代の友達やおとなたちに、どのように啓発しているかを知り、とても驚きました。私が話をした子どもたちの多くは、将来、自分たちの社会のリーダーになりたいと教えてくれ、教育の重要性を語るのを聞いて感動しました」と語りました。

「子どもクラブ」の生徒たちは、楽器を使ってネパールのフォークソングを演奏し、ゴメス親善大使にプレゼントしました。その後、ゴメス親善大使は地域の伝統的なダンスの輪に加わりました。

よりよい未来を

適切な手洗いの方法を子どもたちと一緒に実施するセレーナ・ゴメス大使
© Courtesy of U.S. Fund for UNICEF/Josh Estey/MataHati
適切な手洗いの方法を子どもたちと一緒に実施するセレーナ・ゴメス大使。

ガンガパラスプル村では、ユニセフが支援する女性の地域保健ボランティアと面会し、子どもと女性の病気と死亡を減らすための取り組みを学びました。「ボランティアの皆さんの活動を知って驚きました。地域の女性たちが妊娠中健康に過ごし、安全な環境で出産できるように、みなさんは自分の時間をささげています」と感想を述べました。

ハプール村では、法律手続きを行う委員会と紛争、離婚、家庭内暴力、子どもへの虐待などを監視するグループの女性メンバーと会い、委員会の支援を受けた人たち数名とも話をしました。ドクレナ・カイラ村では、村の若者から、若者がどのようにして地域に変化をもたらしているのかを聞きました。若者によるトイレと適切な手洗いの方法を教える寸劇を見学し、トイレや衛生習慣の重要性といったメッセージの広め方を知りました。

コハルプル村では、8年前に終結した武力紛争に巻き込まれ、兵士とさせられていた若者たちと面会。若者たちはユニセフの支援を受けて、家族の元へ戻り、以前生活していた村に戻ったことを聞きました。「避難民キャンプでみなさんが送られていた生活がいかに悲惨だったかを伺うのは胸が痛みましたが、よりよい未来をつくりたいという、現在のみなさんの気持ちに胸を打たれました」と感想を述べました。

ゴメス親善大使は、今回の訪問で「視野が広がった」と言います。「ネパールの子どもたちは、私に情熱と楽観的な気持ちをもって、一生懸命取り組めば、何でもできると教えてくれました。今度は、私がこのメッセージを、世界中の若い人たちへ届けたいと思います。自分の夢を信じて、突き進みましょう、と」。

地域保健ボランティアから、子どもたちの病気や死亡を防ぐための活動について話を聞くゴメス大使。
© Courtesy of U.S. Fund for UNICEF/Josh Estey/MataHati
地域保健ボランティアから、子どもたちの病気や死亡を防ぐための活動について話を聞くゴメス大使。

セレーナ・ゴメス氏は、数々の記録を持つアーティストで、女優、デザイナーでもあります。2009年にユニセフ親善大使に就任。ユニセフ米国国内委員会を代表して、数々のキャンペーンやイベント、取り組みに参加し、世界で最も困難な状況にある子どもたちへの関心を高めるための活動を活発に行ってきました。チャリティー・コンサートのトップを飾ったほか、2013年には、ユニセフ米国委員会がハロウィンに合わせて行う「トリック・オラ・トリート」キャンペーンのスポークスパーソンを務めました。今回の現地訪問は、ガーナ、チリに続いて3回目となります。

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