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パキスタンを襲った地震で子どもたちが厳しい状況に【2008年10月30日 パキスタン発】
10月29日未明、パキスタン南西部に位置するバロチスタン州を襲ったマグニチュード6.4の地震により、死者の数は、少なくとも215名に達したと見られています。 土でできた家屋が倒壊したために、下敷きになった人たちもいるものと見られ、死者の数は今後さらに増える見込みです。1万5,000家屋以上の土壁・木造家屋は、深刻な被害を受けているか、全壊したと報告されています。 農村部を襲ったこの地震の影響で、1万〜1万5,000人の人々が家を失いました。被害はさらに拡大する可能性があり、予断をゆるさない状況です。 「最初の地震が起きた後も、多くの余震が起きています。この余震のために、救援隊は被災地に入ることができません。」ユニセフ・イスラマバード事務所のアントニア・パラデラ広報渉外担当官は話します。 女性と子どもたちへの支援
約128校の学校が部分的な被害を受けている他、多くの道路は通行できない状況で、保健ケアセンターも倒壊しました。食糧や飲料水も手に入れられなくなっている状況です。このような緊急事態下では、いつも女性と子どもたちが非常に厳しい状況に陥ります。 ユニセフは、被災地に、子どもを含めた何千人もの人々が避難するための一時収容センターを4つ設置しました。「いま、被災地に優先的に届けようとしているのは、安全な飲料水と衛生施設、さらに保健ケアのための緊急支援物資です」と、パラデラ広報渉外担当官。 冬が近づいている今、支援活動はさらに難しくなります。気温が下がり、特に夜の冷え込みはひどく、家を失った多くの人々は、すでに氷点下近くに達する寒空にさらされているのです。 アフガニスタン国境近くに位置するバロチスタン州は、パキスタンの中で最も大きな州ですが、最も人口が少ない地域です。1935年、州都クエッタを襲ったマグニチュード7.5の地震により、推定3万人が命を落としました。最近では、2005年10月、パキスタン北部を襲った地震の影響で7万人が亡くなり、300万人以上が家を失いました。 |