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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

ルワンダ:子どもの権利を保護し、促進するコミュニティ・エンパワーメント


【2009年2月10日 ルワンダ発】

ンダイ君(16歳)は、現在、ルワンダの首都キガリから一時間ほど離れた小さな村に暮らしています。しかし、ここに戻り、学校に再び通うようになるまで、ンダイ君は路上で生活していました。

「僕たちが通うべき学校は、村からとても遠いところにあったんです。だから学校に通うのをやめました。」ンダイ君は話します。「路上で生活して、わずかなお金を稼ごうと決めました。でも、僕の村がここに学校を作ることに決めて、村の人たちが、僕の両親に僕を学校に通わせるように薦めてくれました。今、4年生です。僕にも『将来』があるように感じられてきました。」

ルワンダの人口900万人の半数が18歳未満です。路上で生活する子どもたちの数は、現在調査中です。

劇を通しての治療
© UNICEF Rwanda/2009/ Frejd
アマホロ・モビールが路上で行っている劇を見る人々。ユニセフが支援するこのプロジェクトは、ルワンダ国立劇場によって開始された。

アマホロ・モビールは、路上で生活する子どもたちを守るために、ルワンダの国立劇場が開始したプロジェクトです。このプロジェクトは、演劇グループを使って、劇や対話を通じ、路上で生活する子どもたちを助け、コミュニティをうまく巻き込みながら、解決策を探ろうという取り組みです。

「ストリートチルドレンの推定数は、数百人から数千人とばらつきがあります。」ユニセフ子どもの保護専門家のマキシム・ジュルメインは話します。「ユニセフは、ルワンダ政府がストリートチルドレンの調査を実施できるよう支援しています。ストリートチルドレンの数やニーズを把握してもらうためです。でも、ルワンダの良いところは、すでにこうした子どもたちを保護し、社会復帰させるための対応と予防の仕組みができていることです。」

アマホロ・モビール・プロジェクトは、こうした仕組みの中のひとつです。実際、ユニセフが支援するこのプロジェクトがあったからこそ、ンダイ君が現在通っている学校は建てられたのです。

目覚しい成果

このプロジェクトは、目覚しい成果を上げています。路上で暮らす子どもたちも減り、村人たちは自分たちの力でより良い家を建てています。また、4つの異なる組合と若者グループが設立され、ンダイ君の村に、520人が通う小学校が建てられたのです。これらはすべて、ユニセフからの支援を受けて行われたものです。

「家を建てるだけでは十分ではありません。大切なのは、人々が自分たちの力で未来を築き上げることができるのだという自信を持つことです。自分たちが開発の一翼を担っているのだということを実感できるようにしてあげることです。」アマホロ・モビールの創立者のひとり、ガイマさんはこのように説明します。「ンダイ君の村に行ったとき、ストリートチルドレンをケアする活動は何もありませんでした。でも、今は、子どもの権利を進展させるために働くコミュニティとして、村自体が子どもたちを見守っています。」

地元政府高官のタシエンヌさんは、これと同じ方法が、他のコミュニティでも応用できると信じています。

「このパートナーシップによって、コミュニティは力を合わせれば、自分たち自身で開発を推進できるのだということが示されました。」タシエンヌさんは話します。「コミュニティに必要なのは、問題を見極め、その問題に立ち向かう手段を持つことです。ユニセフのおかげで、彼らの夢は現実のものとなっています。」

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