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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

ソマリア:20のコミュニティー代表たちが、FGM/Cの放棄を公式に宣言

【2009年12月14日 ケニア・ナイロビ発】

© UNICEF Somalia/2009/ Shepherd-Johnson
ソマリアの北西部において、コミュニティーの代表たちは、それぞれの村がFGM/Cを放棄したことを公式に宣言しました。

11月、何百もの男性、女性、そして子どもたちが早朝からソマリ・スタジアムに集まり、20のコミュニティーの代表たちによる、FGM/Cを放棄する歴史的な宣言に立ち会いました。

国際NGOのTostanとそのパートナーである、ソマリランドの文化・スポーツ協会(SOCSA)の3年間の活動の集大成であるこのイベントには、女性活動家、宗教指導者、そして、地方自治体の職員らが参加し、称賛されました。

ユニセフ・ソマリア事務所のロザンヌ・カールトン代表もまた、20のコミュニティーそれぞれの代表たちが宣言をしたこのイベントを、「本当に素晴らしい宣言です。」と述べました。

ソマリアは、世界の中でもFGM/Cの普及率が最も高い国の一つで、15〜49歳の女性の98%以上がFGM/Cの施術を受けています。

コミュニティーの取り組み
© UNICEF Somalia/2009/ Shepherd-Johnson
ユラブさん(中央)は、3歳と4歳の娘にFGM/Cを行わないことを誓いました。

ユニセフが支援するTostanプログラムでは、批判的思考および意思決定のスキルアップによって、コミュニィーが公共の課題に優先順位をつけ、共に問題を解決できるよう、はたらきかけをしています。

プログラムにはじめに参加した14のコミュニティーの影響を受け、さらに6つの村がFGM/Cを放棄する宣言の作成に加わりました。

集まった人々に向けて、ユニセフ・ソマリア事務所のカールトン代表は次のように述べました。「変革の中心となった20のコミュニティーは、子どもと女性の権利を守るために、その経験を近隣の村々と共有し、詳細な情報を得た上で決断をしました。今日の宣言は、大多数の意見の結果なのです。ユニセフは、20のコミュニティーを発展と社会変容に向けた中心と位置づけ、今後もこの取り組みを支援していきます。」

2009年10月には、ソマリア北東部の14のコミュニティーが、FGM/Cを放棄する同様の公式宣言をしました。

家族の協力

公式宣言のみならず、Tostanプログラムはソマリアの人々の生活に変化をもたらしてきました。

40歳で4人の娘の母親であり、下の幼い2人の娘にFGM/Cを行わないことを誓ったユラブさんは次のように話しました。「私はすでに自分の住むダーミ村の中で活動しており、コミュニティー管理委員会のメンバーにもなりました。Tostanプログラムを通じて、私は娘にFGM/Cを行うべきではないと気付いたのです。女性の何人かは私を非難しましたが、主人が私を支え、勇気付けてくれました。私は自分の決断に自信を持って、FGM/Cの根絶に取り組んでいます。」

ユニセフのスイス国内委員会によると、Tostanのコミュニティー・エンパワメント・プログラムは、ソマリアの北西部・北東部の28のコミュニティーで成功のうちに実施され、2010年には、より多くのコミュニティーで実施予定です。

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