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ジンバブエ:コレラ流行の中、広範囲に及ぶ社会サービスの崩壊で二重の被害【2008年12月5日 ジンバブエ発】
広範囲に及ぶ社会サービスの機能停止後、ジンバブエ政府は、3日(水曜日)、コレラによる非常事態宣言を出しました。ジンバブエの保健部門は崩壊しており、病院は閉院。二重の被害をもたらしています。 8月以来、コレラによる死亡者数は約565人、ジンバブエ全土で、約1万2,550件のコレラの発症件数が報告されています。このコレラ流行の増加は、安全でない水、設備の整っていない衛生施設、保健システムの崩壊、政府の緊急事態対応の限界などに起因しています。 「安全な飲料水を提供したり、ゴミを集めたりする地方自治体のサービスと水関係を担当する部局が、概ね機能していません。」ユニセフ・ジンバブエ事務所のツィーツィ・シンギジ広報官は言います。「同時に、保健サービスが崩壊しています。こうした状況では、病気に感染した多くの人々を治療することができません。」 現在、ユニセフはジンバブエのコレラ流行への対応として、支援物資を提供することができている唯一の機関です。一日36万リットルの安全な飲み水をトラック輸送しています。 緊急支援物資の概要 ジンバブエ政府に協力しているユニセフは、コレラ流行にだけ対応する専門チームを組んで現在活動しています。 120日間の緊急事態対応策の一環として、保健のアウトリーチ・サービスの拡大、栄養不良児のための栄養補給剤の提供、安全な飲料水へのアクセス拡大を強化しています。 ユニセフは、パートナーと共に、約350万人以上の6ヵ月にわたるニーズに応えるべく、石鹸、ゴム手袋、浄水剤などの必須支援物資も提供しています。 危機に瀕する子どもたち
「この流行は、私たちが対処しきれないほどのペースになっています」と、シンギジ広報官。「かなりの勢いで広がっており、10州のうち9州で、コレラの発症が報告されています。」 ジンバブエの子どもたちへの実際の影響は、学校に通えないこと、子どもたちの生命への深刻な脅威、保健ケアと安全な飲料水の欠如、食事を取る回数の低下です。 「ジンバブエの子どもたちは、危機に瀕しています。今、子どもの生存に、全ての人が集中して取り組まなければなりません。」ユニセフ・ジンバブエ事務所 ローランド・モナッシュ臨時代表は述べました。 |