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財団法人日本ユニセフ協会

国際協力人材養成プログラム

海外インターン体験記

「チームの一員」として

氏名:千葉 せい子
派遣先:フィリピン事務所(Local Policy & Institutional Development (LPID) Section)
派遣期間:2007年8月〜12月

私は8月から12月までの4ヶ月間マニラの現地事務所で研修をしました。研修前は大学院で修士論文を書いていましたが基本的に自分一人での孤独な作業なので、研修中はマニラ事務所のスタッフの皆さんと「チームの一員」として仕事をするのが新鮮に感じられました。

Women’s Studies専攻でユニセフの活動のなかでも特にジェンダーへの取り組みに興味のあった私は、マニラ事務所のジェンダー担当者(グレイスさん)のもとで主にジェンダーの主流化とグレイスさんが所属しているLPID(地方政策と組織開発)セクションの仕事のひとつ、チャイルドライツネットワーク(CRN)の結成のお手伝いをしました。ジェンダー関連の業務では他の国連機関、政府機関、ODA機関のジェンダー担当者とのミーティングに参加したり、GAD(ジェンダーと開発)のワークショップに参加し、開発プロジェクトの計画、実施、モニタリング・評価それぞれの過程でジェンダーの視点をどのように取り入れるかというトレーニングも受けました。

CRNは、フィリピンにはたくさんのNGOがこどもの問題に取り組んでいるがNGO同士の情報交換があまり無いということでユニセフが中心となって結成されました。私はメンバーとの連絡、ミーティングへの参加、議事録の作成、イベントの準備、CRNの業務指示書(TOR)の作成などをしました。

今回のインターン経験を通して今後も国際協力の仕事に携わっていきたい、今回出会った人達とまた一緒に仕事がしたいという目標ができました。最後に私をチームの一員として快く迎え入れてくださったマニラ事務所の皆さん、そしてこのような貴重な機会を与えてくださった日本ユニセフ協会に大変感謝しています。

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問題の切実さを実感

氏名:加藤 香子
派遣先:ネパール事務所(Education Section)
派遣期間:2007年7月〜10月

“援助者”である外部者が現地の人々に対して出来ることは限られている—援助や国際協力関連の本を読んでたどり着いた、確信とも言えるこの思い。それを自分の目で確かめるべく、インターンに応募した。

インターンの大きな仕事の一つは、ユニセフネパールが女子教育の普及(“就学率”という意味で)が遅れていた地域に対して導入したGirls’ Education Initiativeの効果を調査するというものであった。“効果をみる”それは簡単なようで、実に難しい課題であった。フィールド調査を通して情報を集めれば集めるほど、何を以てして「効果があった」と結論づけるべきかに迷いが生じ、データやインタビュー内容と格闘し続けた。

一方で、このような大きな課題に挑戦できたことで多くを学んだ。より“正確に”現状を把握することへ真摯な思いと貪欲さを持つこと。国際協力の舞台で働きたいと考える私にとって、必須とも言える姿勢であろう。そして何よりも、カントリーオフィスで机に座っているだけでは知り得なかった、ネパールの女子教育が抱える問題と対峙することができた。学校が遠い、トイレが汚い、教室が狭い、寒い、どんな小さな理由でも女子教育の普及を鈍化させる大きな理由の一つになり得る。当然ではあるが、しかしその現状に身を置かなければ知ることが出来なかった問題の切実さを共有した。

“援助者”である外部者が現地の人々に対して出来ることは限られている。インターン後もその思いは変わらない。しかし、それでもなお問題の切実さを知った外部者にしか出来ない“援助/協力”のやり方がある—このインターンはそう私の将来へ布石を投じてくれた。

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