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公益財団法人日本ユニセフ協会

国際協力人材養成プログラム

海外インターン体験記

ウガンダにおける地域保健ボランティア

氏名:武弓 かおり(たきゅう かおり)
派遣先:ウガンダ事務所
派遣期間:2011年5月〜8月

医師の説明を受ける保健ボランティアたち

ウガンダ事務所の保健栄養セクションにおいて、3ヶ月間のインターン活動を行わせていただきました。活動の柱として、地域保健ボランティアプログラムの費用対効果をシュミレーションしました。

ウガンダでは、農村の近くで保健医療サービスを提供することで5歳児以下の死亡率改善に取り組んでいます。その中心として、地域保健ボランティアがいます。村ごとにトレーニングを受けた地域保健ボランティア4,5名が住民への疾病予防や衛生改善活動をしています。2010年からは、保健ボランティアのうち2名が追加のトレーニングを受けて、5歳児以下の下痢・肺炎・マラリアへの治療も開始されました。

インターン中に、同プロジェクトを拡大に向けて費用対効果を推計しました。まず、既存の費用計算ツールを修正し必要経費を算出。次に疫学モデリングツールを使って救命される5歳児以下の人数を推計します。この二つの結果を合わせ、ユニセフ重点地区の19県でプロジェクトを実施した場合の費用対効果をセクションメンバー向けにプレゼンテーションを行いました。モデルの改善方法や今後の業務への活用方法などが議論されました。僻地の子供を診療所に連れていく苦を思えばプログラムが拡大されることを願います。その一方で、安い選択肢ではないため費用対効果の改善点を議論する余地はまだ多いように思います。

暖かく見守ってくださったウガンダ事務所の方々、インターン活動を支えてくださいました日本ユニセフ協会の方々とそのサポーターの皆さまに厚く御礼を申し上げます。今後も公私共に経験を活かして生きたいと思います。

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ブータンの医療制度分析及び提言に携わって

氏名:唐澤 由佳(からさわ ゆか)
派遣先:ブータン事務所
派遣期間:2011年5月〜8月

2011年5月29日から8月25日までの約3ヵ月、ユニセフ・ブータン事務所の保健セクションでインターンをする機会を頂きました。ブータンというと「国民総幸福量」が広く知られていますが、「ヒマラヤの秘境」などと言われ、なかなかミステリアスという印象をお持ちの方が多いのではないでしょうか。私自身ほとんど情報が手に入らないまま、5月下旬バンコク空港でのベンチ泊後の疲労で意識も朦朧としたまま山の谷間にあるパロの空港に降り立ちました。

MBB Workshopの様子。

この夏、私が関わったプロジェクトは主に3つあります。一つは、 何が国全体の保健政策の阻害要因(Bottleneck)になっているのかを需要と供給側から考え、その阻害要因を取り除いた場合の効果と一人当たりの限界費用を割り出す「阻害要因に対する最小限予算での対応」【Marginal Budgeting for Bottleneck(MBB)】分析プロジェクトです。二つ目は、Bhutan Multiple Indicator Cluster Survey(以下、BMIS)の開始式で使用する発表資料の作成(プレゼンテーション、配布資料、ポスター)です。そして三つ目は疫学統計ソフトを使って、BMISの分析をするというものなのですが、こちらは卒業論文とも兼ねて現在進行中です。

Basic Health Unitの前で保健師さんと看護士さんと。

総じてかなりの裁量権を持って仕事をさせて頂けたことは今後の自信につながりました。例えばMBBのデータ収集のためには、20件以上のデータソースを隈無く読み込むと同時に、不足しているデータを集めるため20件弱の聞き取り調査を自ら提案し、保健省の協力のもと実施しました。聞き取り調査の一環として、 基礎保健ケアを提供する診療所や 、地域の病院を訪問し、現場を少しでも見ることでブータン医療制度への理解が深まり、その後の聞き取り調査でも大変役に立ちました。そして最後の1週間、ホテルに缶詰になって行ったデータ確認及び分析のワークショップでは、約30名の地方の保健担当者、保健省の方々など とデータを一つ一つ確認し、それをもとに分析を行い、政策を練り、最終日に保健大臣への発表を行いました。

個人的に遊びにいったお祭りで、ハ県の教育省の方が、性感染症の啓蒙活動のためにfund raisingをしていた様子。

3ヵ月間毎日とても充実していてあっという間に過ぎてしまいましたが、このような貴重な機会を与えて頂いた日本ユニセフ協会とブータン事務所の皆様に心より感謝申し上げます。

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