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公益財団法人日本ユニセフ協会

国際協力人材養成プログラム

海外インターン体験記

リベリアにおける平和構築プロセス

氏名:荒木 美恵子
派遣先:リベリア事務所
派遣期間:2012年5月〜9月

避難民キャンプで試験を受ける子どもたち
Taken by Ryan Hathaway

USA for UNHCRでのインターン時に、予算等の理由で、十二分に支援がしづらい難民子弟への教育に問題意識を感じていた私は、UNICEFとUNHCR双方が協力し合って難民教育支援を実現しているUNICEFリベリア事務所への派遣を希望し、念願叶ってインターンシップの機会をいただくことができました。教育セクションのメンバーは、難民支援を主に担当する緊急業務メンバーを除き、わずか7名。恒常的な人員不足に加え、毎日次々と新たなタスクが発生する多忙な職場だったこともあり、通常のスタッフと変わらぬ業務に携わらせていただきました。

主な業務内容は、コートジボワール難民子弟の小学校卒業試験に関わる業務、ならびに教育面から取り組む平和構築のプロジェクトでした。約13年間の内戦の過去を持つリベリアには、現在も15,000人もの平和維持軍が駐在し、平和構築が重要課題の一つとなっています。国境付近での2カ国語教育案など、難民問題も含んだこの平和構築プロジェクトのチームメンバーとして、文献調査をはじめ、フィールドでの聞き取りやワークショップを元に、今後3年のリベリアの教育政策に深く関わる提言策定に尽力しました。

リベリアの文化や価値観と融合させ、Win-Win関係へ導いた上で平和構築のプロセスを踏んだり、先進国であればすぐにできる作業に予想外の時間がかかるなど、様々な困難に見舞われる状況の中、国境沿いの5州で、普段は見過ごされがちな女性や子ども、障がい者、元兵士など一人一人の生の声を聴きながら、平和に向けた様々な教育の在り方を模索していきました。知れば知るほど、平和を阻害する問題の根深さや複雑さ、悪循環、特有の文化背景など、センシティブで一筋縄ではいかない、教育面からアプローチする平和構築の難しさを感じずにはいられませんでした。

インタビューに応じてくれた、市場で働く女性とたちと
ワークショップの様子

多くの困難を乗り越え、ワークショップ参加者より「今までのワークショップの中で最も良かった」とのお言葉をいただくなど、3週間にわたるフィールド業務を成功のうちに終えることができたことを大変嬉しく思っています。
また、リベリア教育省との会議で運営支援をしていた私に、わざわざ教育大臣が握手してくださったり、赴いたフィールド各地で地元の方から、ローカルネームを命名いただき温かく迎え入れていただくなど、個人的にも本当に嬉しい・ありがたい・励まされる事が多々ありました。そして何よりも、このインターンシップが本当に充実したかけがえのないものとなったのは、素晴らしい上司と同僚、友人に恵まれたお陰だと思っています。
このような機会をいただきまして、日本ユニセフ協会、ユニセフリベリア事務所、そしてユニセフをご支援くださっている皆さまに、本当に心より感謝申し上げます。インターンを通じて学んだ、自身の改善点にさらに取り組みながら、またリベリア/アフリカに戻って支援活動を続けていきたいと思います。

リベリアの子どもたちと

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