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公益財団法人日本ユニセフ協会

国際協力人材養成プログラム

海外インターン体験記

氏名 小田切 光典
派遣先 ベトナム事務所
派遣期間 2014年10月〜2015年1月
Farewell partyにて

私は、ユニセフ・ベトナム事務所、Child Survival & Development (CSD) Section、WASH (Water, Sanitation and Hygiene) unitにおいて12週間インターンをさせていただきました。CSDはHealth, NutritionそしてWASHの3つのユニットがあり、WASHはインターナショナルスタッフ1名、ナショナルスタッフ2名の方が働いています。ベトナムでは少数民族を中心に未だ約200万人の人々がトイレへのアクセスがなく、ユニセフ・ベトナム事務所はこの問題に特に力を入れ取り組んでいます。

インターンシップでは主に2つの業務に従事しました。1つ目はユニセフが実施しているSanitationプログラム効果評価事業支援です。この事業は、プログラムを実施していない地域(トイレがほとんどなく野外排泄が一般的な地域)の子供と比較し、本プログラムを実施している地域(トイレが普及している地域)の5才以下の子供の健康(下痢症、寄生虫感染率、身長、体重)に違い(効果)があるか、プログラムの"Effectiveness"評価を行うことを目的としています。私はリサーチの質管理を行うため、リサーチデザイン、現地でのデータ収集方法等において技術的アドバイスを行い、科学的に十分検証可能な結果を得られるよう努力しました。またフィールドトリップにも参加し、データ収集方法や糞便サンプルの回収・ラボへの輸送等、現場で確認を行いました。現地では省の担当者からユニセフが実施しているSanitationプログラムの課題等を聞く機会もあり、大変有意義なフィールドトリップとなりました。

2つ目は気候変動に伴う災害時のWASH適応策パイロット事業支援です。この事業は、災害、特に洪水時にも給水やトイレ等施設が機能を維持できるように技術的支援、地方政府のキャパシティービルディングを行うことを目的としています。6省で作成されたAction Planを基に、パイロット事業内容(案)の作成そしてパイロット事業実施スキームを提案することが私の役割でした。ハノイにある様々な関係機関の方々からお話を伺い、利用できそうなファンディングを探しました。現在、事業に興味を示していただいたINGO及び大学の先生と共にプロジェクト形成準備を行っています。

上述の実務経験に加え、今回のインターンは私自身、国際機関、特にユニセフで働くことについて考える非常に貴重な機会となりました。インターン中、ベトナム事務所幹部の「ユニセフの仕事は"One drop in the ocean"にすぎない」、という言葉が特に心に残りました。ユニセフは大きな組織ですが、解決すべき世界の問題に対しユニセフの持つキャパシティーは人的にも予算的にも非常に限られています。その中で、専門性を駆使しInnovativeなアプローチを考えだし、どれだけ効果的・効率的に世界の問題に対し貢献できるか、これがユニセフ職員として求められることであると感じました。

最後になりますが、このような素晴らしい機会を与えてくださったユニセフ協会の皆様、ユニセフの活動をご支援いただいている皆様、ユニセフ・ベトナム事務所の方々、そしてハノイで業務やキャリアについて様々なアドバイスをくださった方々に感謝申し上げます。

村の人たちが屋外排泄に来る場所
アンケート調査やトイレのチェックも行いました

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