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公益財団法人日本ユニセフ協会

国際協力人材養成プログラム

海外インターン体験記

氏名 佃 瞳
派遣先 タンザニア事務所
派遣期間 2016年8月〜2016年10月
プログラムの視察で行ったザンジバルの小学校の補修学級の様子

2016年8月より3か月間、タンザニアのダルエスサラーム事務所、教育セクションでインターンをしてきました。

タンザニアの人口は約5000万人。そして学齢期にあたる5歳から17歳の子どもは約1500万人います。そのうちの約450万人が学校に通うことができていない子どもたち(Out of school children)だと言われており、今回のインターンではこの450万人のOut of School Childrenに基礎教育を提供するための国家プログラムの作成に携わりました。今後5年間の教育全体の開発計画(Education Sector Development Plan)に付随する国家プログラムということで、インパクトの大きな案件です。教育省やNGOなどの関係者を交えた合同会議を行い、プログラムの中身を議論し、議論を元に素案を執筆。退学者を減らすことを目的とした学校環境の整備から、途中入学者のための短期集中授業を提供する補完学級や若者への職業教育校の設置・改修に至るまで、包括的な教育プログラムを準備することができました。雑用や補佐としてではなく、一ユニセフ職員として扱ってもらえたために、会議や素案執筆も主要メンバーとして積極的に取り組むことができ、とてもやりがいのある仕事をさせてもらいました。現在(2016年11月)は作成した素案を関係者(他省庁の関係者、地方行政官、NGO、CSO、コミュニティー)と共有しており、修正を経て年末ごろに施行となる予定です。今後はこのプログラムを起点に全国でさまざまな活動が始まります。それを想像するとまた胸が高鳴り、改めてこのような重要な局面に関わることができたことのありがたさを感じます。

タンザニアで働くという経験を通して、彼らが物事を決める時にロジックではなく感動を重視すること、ほんの些細なことでもいいので成果を見つけ喜び褒めあう反面、あまり反省をする文化ではないことなど、色々な姿を見てきました。彼らの思考や行動について一概に良い悪いを判断することはできませんが、効率や説明責任、目に見える成果が重視される現代において、忘れられている大切なものを見せられたように思いました。インターンを通じて国際機関の役割やそこでの働き方以上に、「誰かと一緒に楽しく暮らす」という人間としての基本的なことの秘訣を教わったように思います。

温かく迎え入れてくれたユニセフタンザニア事務所の同僚、そしてこのインターンの機会を提供してくださった日本ユニセフ協会に改めて感謝申し上げます。本当にありがとうございました。

プログラムの視察で行ったザンジバルの職業訓練校の様子
ユニセフの同僚と最終日(出張の多い同僚が全員揃うのは難しく、この日も3人が不在)

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