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公益財団法人日本ユニセフ協会

国際協力人材養成プログラム

海外インターン体験記

氏名 西岡 俊輔
派遣先 マラウイ事務所
派遣期間 2017年9月〜2017年12月

2017年9月〜12月、マラウイ事務所教育セクションの基礎教育ユニットにてインターンシップを行いました。

マラウイはサブサハラ以南アフリカに位置する人口1,800万人の内陸国で、「アフリカの暖かい心(Warm Heart of Africa)」と呼ばれる温和な国民性を持っています。一方で貧困・自然災害・HIV/AIDSなど様々な社会問題を抱えており、私が従事した教育分野でも様々な課題がみられます。特に、1994年の民主化に伴う初等教育の無償化により、約100万人もの生徒が一度に学校に押し寄せたため、深刻な教育の質の低下を招いたと言われています。

私が所属していた基礎教育ユニットでは、この課題にイノベーティブな方法を使って取り組んでいくことを目標としています。私が携わった活動としては、まずICTを活用した教員育成プログラムがあります。このプログラムでは、教員専門学校へのe-libraryの開発と導入のプロジェクトを担当し、企画の提案から実際の導入まで一連の業務を経験することができました。さらに、このプログラム内の別プロジェクトにおいて、計10回程度の多くのフィールドビジットを体験でき、現場の教員や学校の様子を確認できたことは大変貴重な経験でした。また、私が統計分析の専門性を持っていたこともあり、ウェブベースの教育情報管理システム(EMIS)の開発にも関わらせて頂きました。ここでは、政府の教育統計担当の役人やシステムの開発企業など、様々な関係者のコーディネーションを中心に経験することができ、国際機関職員としての利害関係者の調整業務の難しさを痛感しました。

一連の業務を通じて学んだことは、国際機関の職員は政府高官・NGOなど様々な利害関係者と協働しプロジェクトを進めるため、人間関係の構築能力が大きく問われるということです。多様なバックグラウンド・モチベーションを持つ人々と信頼関係を構築し、人を動かすことができなければ、大きなインパクトをもたらす仕事はできないし、援助に持続可能性を持たせることは更に難しいと思います。また、国際機関の仕事に関する情報量は限られているため、そのやりがいやストレスは実際に働いてみなければ、どうしてもわかりにくい面があると思います。インターンシップを通じて、どのような肉体的・精神的ストレスがあり、どのような充実感・達成感があるかを体験できたことは、今後の自分の進路を判断していくための大変大きな道標となっています。この経験を活かし、国際教育開発分野において更なる貢献ができるよう、精進していきたいと思います。どうもありがとうございました。

現場視察の様子。子どもは自分が何をしに来たのか興味津々でした。
小学校の様子。環境の良い小学校でも、生徒数が1クラスあたり100人を超える。

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