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財団法人日本ユニセフ協会




2001年11月1日

UNICEFアフガン緊急情報

日本ユニセフ協会、100万米ドルを追加拠出

 財団法人日本ユニセフ協会は、アフガン国内外に避難した子どもと女性のためのユニセフ(国連児童基金)の緊急援助を支援するため、9月末に行った72万米ドルの緊急拠出に続き、日本国内から寄せられた募金100万米ドル(約1億2000万円)の追加拠出を決定しました。10月末までに、ユニセフは緊急援助プログラム予算3600万ドル(約43億円)の6割にあたる約2160万ドルを確保しましたが、依然活動予算が大幅に不足しています。引き続き皆様のご協力をお願い致します。

10万人以上の子どもが生命の危機に

 1ヵ月近くにおよぶ空爆と治安の悪化に伴い、アフガニスタンでは安全を求めて国境に向かう住民の数が急増しています。パキスタン国境の通過は依然制限されているものの、9月11日以降少なくとも8万人以上がパキスタン国内に流入しているとみられます。難民キャンプに向かう家族は比較的少なく、その多くはアフガン難民の定住地域や地元住民の家に身を寄せ、国際的な支援が届きにくい状況にあります。また、国境を越えらない住民は国境周辺にとどまり、医療、給水などの基本的な社会サービスに欠く過酷な条件の下、厳しい避難生活を強いられています。零下20度に達する本格的な冬の到来が間近に迫る中、ユニセフは最悪の場合10万人近くの子どもが生命の危機に瀕する恐れがあると警告しています。
今後国際的な支援を必要とするアフガニスタン国内外のアフガン人は750万人に達し、その多くが子どもと女性と見られます。

ユニセフによる緊急援助物資の輸送

 アフガニスタン国内では、現在もアフガン人のユニセフ職員50人が活動に従事しており、パキスタンなど周辺国のユニセフ・スタッフを含めると149名の体制でアフガニスタン内外で緊急援助を継続しています。10月30日までに、ユニセフが周辺国を経由してアフガニスタン国内の子どもと家族に届けた主な援助物資は次の通りです。

毛布 5万5000枚
防寒用セーター、ジャケット 4万7000着
緊急医療セット(基礎医薬品、包帯、医療器具など) 100万人の3ヵ月分
はしかと破傷風のワクチン 340万回接種分
ビタミンAカプセル 500万錠
飲料水ケース(10リットル) 10万個
栄養補助ミルク 1万8768キログラム
給水タンク(5000リットル) 80基
給水タンク(1万リットル) 50基

ユニセフは過去4週間で125万人分の緊急援助物資をアフガン国内に輸送しました。トラックの隊列による物資輸送は毎日行なわれており、ファイザバード、ジャララバード、マザール、カブール、ヘラートなど各地の国内避難民キャンプに援助物資を運び入れています。
こうした物資は周辺国で調達するほか、デンマーク・コペンハーゲンのユニセフ物資センターから、パキスタン、ウズベキスタン、トルクメニスタン、タジキスタン、イランなどの周辺国に随時空輸されています。

干ばつの影響も深刻化:ユニセフの給水プロジェクト

 アフガニスタンではここ3年間、大規模な干ばつが進行しています。被害の大きな南部地域の国内避難民キャンプで井戸の設置を進めるため、手押しポンプ300基をパキスタン・ペシャワルから首都カブールを経由し南部の町マザールに輸送を行ったほか、井戸の設置を全国に拡大するため手押しポンプ1250基の調達作業を開始しました。また避難民キャンプでの給水体制を強化するために、給水タンクの設置や家族に対する飲料水ケースや水の浄化剤の配布を行っています。