アフガニスタンの現状
アフガニスタンでは、寒さの厳しい冬の到来、長引く干ばつに加えて、今なお各地で頻発する武力衝突により、多くの子どもと女性が危機にさらされています。2002年5月以降、170万人以上のアフガン難民が祖国に帰還し、40万人の国内避難民が故郷に戻ったものの、60万人以上の国内避難民や、生活基盤が十分でない帰還難民の多くが、厳しい冬を迎える中、人道支援を必要としています。このためユニセフでは、今後数ヶ月間緊急援助を強化します。
ユニセフの支援活動
この冬、アフガニスタンでは150万人が危機に瀕すると予測されます。ユニセフはこれまで、4万世帯に冬服、生活必需品セット、調理器具を配布し、20万人の子どもに毛布を提供しました。
また、ユニセフは、アフガンの子どもたちをはしかとポリオから守るため、生後6ヶ月から12歳までの820万人の子どもたちにはしかの予防接種を実施し、5歳未満児560万人以上にポリオワクチンの経口投与を行いました。
多くの難民が帰還し、学校に戻る子どもが急増する中、ユニセフは300万人以上の子どもが教育を受けられるように支援しています。2002年3月に提供した178万人分の教材に加えて、9月には新たに小学生120万人分、中学生30万人分の教材と、教員3万人分の教具を提供しました。小学校102校の校舎の修復を行い、子ども20万4300人の教育環境を改善し、特に寒さの厳しい地域のテントによる簡易学校には暖房設備を設置しました。また、教育行政を向上するため、教育担当官600人に対して、教育資材の配布やマネジメント、企画立案に関する研修を行いました。
この他にもユニセフは、女性のための識字教育、下痢による病気の予防、安全な水とトイレの提供、地雷や不発弾による事故を防ぐための活動など引き続き行っています。
活動資金の25%が不足
ユニセフはアフガニスタンの子どもと家族を支援するため、19億2000万米ドルの資金提供を国際社会に要請しています。これまでにユニセフは、14億2700万米ドルの資金を確保したものの、必要資金の26%にあたる5億200万米ドルが未だ不足しています。
当協会では、アフガニスタンにおけるユニセフの緊急援助・復興支援を支えるアフガン募金の受付を行っています。皆様のご協力をお願い致します。
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