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マダガスカル:サイクロンの被災地へ支援物資を空輸【2007年5月18日、東京他発】 被災者は45万人以上
2006年12月24日〜2007年2月26日の3ヶ月で、マダガスカルは2つのサイクロンと2つの大型熱帯低気圧に襲われました。さらに、3月15日にはサイクロン・インドララが、4月3日にはサイクロン・ジャヤに襲われました。これらの類をみないサイクロン被害により、人口密集地帯や耕作地が洪水に見舞われるなど、首都や北西部、北東部、南東部など全国的な被害をみせています。被災者は45万人に及ぶとみられ、食料の確保のほか、汚れた水による感染症の増加など妊産婦や子どもの死亡率悪化も危ぶまれています。翌年のサイクロンシーズンまでに、破壊された農業や生活をたてなおさなければ、状況はさらに悪化するとみられています。 支援物資を空輸
4月3日にマダガスカルを通過したサイクロン・ジャヤにより、北西部のソフィア地域が特に大きな被害を受けました。ソフィア地域へは、国連のヘリコプターによる支援物資の空輸が毎日行われています。さらに、パートナー団体と協力して、トラックによる輸送も続けられています。ソフィア地域では4月28日から5月14日までに最も被害の大きかった村の5,644世帯が、ダイアナ地域では2,784世帯が水と衛生に関する支援物資を受け取りました。さらに、ソフィア地域では、その他の支援物資も、陸路で5,504世帯へ、空路で1,493世帯へ配布されました。 さらに、ソフィア地域では、5月7日から井戸の清掃・消毒が行われており、衛生教育もあわせて行われています。5月14日までに59の井戸の消毒が完了しました。これにより、6,500人の人が井戸を使えるようになりました。 届けられた支援物資
ユニセフの支援計画サイクロンの被災者を支援するため、ユニセフは国際社会へ総額4,609,000米ドル(約5億5,000万円)の支援を求めています。5月11日時点で、約58%(2,691,291米ドル)の資金が足りていません。みなさまの暖かいご協力をどうぞよろしくお願いいたします。 保健と栄養(158万米ドル) 拡大予防接種プログラム、殺虫処理した蚊帳とアルテミシニン薬を組みあわせたマラリア治療と予防、経口補水塩の配布(75,000人が対象) 栄養(114万米ドル) 南東部の栄養不良の子どもたち(推定約5,000人)の治療(栄養補助食や薬、身体測定器の提供、栄養状況のモニターや治療) 水と衛生(50万米ドル) 家庭用水の消毒、水と衛生関連物資(浄水剤、貯水容器、石けん等)の配布、衛生促進キャンペーン、井戸や給水設備の修復・設置、家庭用トイレの設置(61,547人が対象) シェルターと食料以外の物資(26万米ドル) テント、防水シート、毛布、調理道具、石けん、蚊帳などの避難民への配布(33,000人が対象) 教育(108万4千米ドル) テント教室や仮設校舎の設置、学用品や教材の提供、衛生促進や子どもの社会心理的サポートのための教員研修(54,000人が対象) 子どもの保護(4万5千ドル) 子どもの虐待の予防、心の傷を抱える子どもへの心理社会的支援やレクリエーション活動の提供 |