財団法人日本ユニセフ協会



モザンビーク: 被災者5万人 更に増加・・・
日本人スタッフも被災現場へ
ユニセフ 洪水被災地で緊急支援活動を拡大

【2008年1月14日 モザンビーク・マプト発】

ユニセフは、ザンベジ川流域の洪水被害の拡大を受け、支援活動を拡大しています。

マラウイ、ザンビアなど、アフリカ南部を襲った洪水。モザンビークでは、国中央部を流れるザンベジ川の水位が、この2日間に急激に上昇。何万人もの人々が、安全な場所への避難を余儀なくされました。推定で5万人が、4州に設置された避難所に逃れたと見られています。今回の洪水は、モザンビークの中でも、医療や教育など、様々な基本的社会サービスの普及が遅れた、もっとも貧しく孤立したコミュニティを襲いました。

© 日本ユニセフ協会
14日に緊急支援チームの一員としてムタララに入った根本さん。2003年から4年間、シエラレオネのユニセフで、2007年3月からは、モザンビークで子どもの保護事業を担当。

こうした状況を受け、ユニセフは、14日、ザンベジ川沿いのもっとも被害の深刻な地域のひとつ、ムタララへ、日本人職員の根本巳欧さんら数名で構成される第二派の緊急支援チームを派遣しました。先週チャイア入りした最初のチームとともに、地元の緊急支援担当当局やNGOなどと協力し、女性と子どもたちに医療や栄養補助の支援活動を展開しています。

「避難を余儀なくされた人々が急増しています。避難所の収容人数は限界に達しそうです。こうした状況で最も懸念されることの一つ、子どもたちの命を奪う感染症の発生を防ぐために、支援を急がなくてはなりません。」(ユニセフ・モザンビーク事務所レイラ・パカラ代表)

ユニセフは、現地保健当局と協力し、コレラの発生予防活動を展開。避難民が、支援サービスを享受できるように活動しています。また、様々な地元支援組織と協力しながら、マラリアを予防するための殺虫剤処理済の蚊帳を配布しました。現地は、今まさにマラリアの「最盛期」。洪水があちこちに作り出した淀んだ水溜りは、蚊の繁殖を促します。マラリアは、モザンビークでは、子どもの死亡率の主な原因となっています。

ユニセフはまた、水を原因とする疾患の発生・拡大を防き、被害にあったコミュニティの衛生設備(トイレ)を改善するための支援も展開しています。

また、教育機関やNGOと共同して、新学期が始まる一月末には、避難センターに避難した子どもたちも学校へもどることができるよう、テントやスクールキットを配布しました(これまでに洪水で47校が全半壊の被害を受けています)。

© UNICEF Mozambique
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ユニセフは、モザンビークにおける緊急支援活動に当面必要な資金として、国際社会に242万5000ドル(約2億6500万円)の支援を求めています。