財団法人日本ユニセフ協会



エチオピア最新情報(10月30日)

2008年10月14日の最新情報に引き続き、今回は2008年10月30日現在の干ばつ被害の影響を受けている子ども達の教育、保護の分野での状況、またユニセフがどのような活動をしているかをご報告いたします。

教育と子どもの保護

©日本ユニセフ協会/ETHIOPIA-034/K. Manaka

2008年、オガデン、オロミア、アムハラ、ガンベラで干ばつ、洪水、深刻な水様性下痢、紛争は150,600人以上の子ども達を退学に追いやりました。この状態を放置すれば、エチオピアによる普遍的初等教育に関するミレニアム開発目標2の達成に消極的な影響を与えることになるでしょう。国家レベルで、避難民シェルターとして扱われているものと共に128の学校、529の代替的な基礎教育センターは2008年中に閉鎖されたと報告されています。さらに都市部に住む子ども達に対しての食糧価格高騰による深刻な影響は、大きな懸念事項です。

非常事態で影響を受けた43,630人の子ども達は、教育へのアクセスが持てるように国中で支援を受けています。ユニセフは、ソマリ、ガンベラ、オロミア、アムハラ、南部諸民族州、ティグレイ地域で497の学用家具、362のスクール・イン・ア・バッグ・キット、36の簡易学習センターを作るための80丁のテント、240のPTAメンバーに社会・心理的なサポートのための研修を提供しました。加えて、緊急時の教育活動を支援する政府のキャパシティーを強化するため、ユニセフとセーブ・ザ・チルドレン(英国)の支援の下、教育省は教育人道クラスターを設立しています。

資金調達状況

ユニセフは、今回のエチオピアへの緊急支援として国際社会から43,637,601米ドルを受け取りました。

表1:ユニセフの人道的活動報告に備えて受け取った資金(2008年10月現在)(米ドル表記)
分野 必要な資金 受け取った資金 不足分
保健 9,700,000 7,222,068 2,477,932
栄養 43,300,000 29,335,812 13,964,188
水と衛生 6,500,000 5,161,482 1,338,518
子どもの保護 2,150,000 632,844 1,517,156
教育 1,500,000 498,353 1,001,647
緊急シェルター 2,000,000 787,042 1,212,958
合計 65,150,000 43,637,601 21,512,399
表2:2008年10月現在優先される分野別支援活動(米ドル表記)
緊急資金需要
分野別活動 対象受益者 必要な資金
1.栄養価の高い食べ物と急性栄養失調の管理 100,000人の子ども達 12,000,000
2.栄養補助治療センター、患者治療センターへの水・衛生施設整備 300センター(20,000人の子ども達を対象) 1,000,000
3.ソマリ地域での36の移動式チームを支援するための医薬品 120万人が対象 1,800,000
4.紛争、洪水の影響を受けた地域での教材と学校再建 20,000人の学童児 1,000,000
5.洪水の影響を受けた地域でのシェルターと食べ物以外の救援物資 4000世帯 1,200,000
合計 17,000,000