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財団法人日本ユニセフ協会
 



アフリカ緊急募金 第1報
ソマリア:
急性栄養不良で子ども20万人死亡の恐れ
資金不足で1カ月以内に保健サービス停止の危機

【2014年5月27日 ジュネーブ・モガディシュ(ソマリア)発】

自宅から徒歩3日かけてバイドアの病院にたどり着いた1歳半のムフディンくんは、入院して治療を受けている
© UNICEF Somalia/2014/Makundi
自宅から徒歩3日かけてバイドアの病院にたどり着いた1歳半のムフディンくんは、入院して治療を受けている。

5月27日、ユニセフは1カ月以内に新たな資金が到着しなければ、ソマリアで不可欠な保健サービスを一時停止せざるを得なくなると警鐘を鳴らしました。停止となれば、支援を必要とする何百万人もの女性と子どもに深刻な影響が出るのは必至です。

現在、ソマリアで重度の急性栄養不良に陥っている子どもは5万人にも上ります。ユニセフは、栄養不良の子どもたちへの治療と支援拡大のために、緊急に900万米ドル(約9億900万円 ※1米ドル=101円で換算)の支援を要請しています。5歳未満の子ども20万人が重度の栄養不良にあり、適切な治療を受けなければ、年内に死亡する恐れがあります。

1カ月以内に新たな資金が到着しなければ、ユニセフはソマリア中部・南部の9州における90以上の保健センターを閉鎖せざるを得なくなります。数週間内に、女性と子どもを含む300万人が保健サービスを利用できなくなる見込みです。

1カ月以内に支援活動が停止の恐れ

ユニセフ・ジュネーブの広報官クリストフ・ブリエラックは、報道陣に対し、保健サービスの一時停止は、特に子どもにとって計り知れない苦難となると語りました。

「62万人以上もの子どもが、すでに無料での予防接種や下痢や肺炎の基本的な治療といった医療サービスを受けられなくなっています。サービスの一時停止により、抗生物質や28万人の妊婦が受けている産前サービス、出産年齢にある女性1万3,000人が受けている他のサービスにも影響が出ます」と続けました。

ブリエラック広報官は、直ちに資金が到着しなければ、ユニセフは1カ月以内に命を守るために不可欠なサービスを停止せざるを得ないと強調しました。

深刻な資金不足

ソマリアの保健サービスの70%以上は、ユニセフとパートナー団体が提供しています。医薬品やワクチン、スタッフの賃金、ヘルスワーカーの育成費用、発電機の燃料、水と医療設備の提供などを含む保健サービスは、これまでに多くの命を守ってきました。現在でも、約300万人のソマリアの人々が、同国中部と南部で保健サービスを受けています。

ユニセフは、ソマリアでの支援活動継続のために1億5,500万米ドルを要請していますが、現時点で寄せられた資金はわずか10%にとどまります。