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アフリカ干ばつ緊急募金 第90報
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© UNICEF/NYHQ2012-0465/Brandt |
モーリタニアのゴリゴリ州南部にあるユニセフが支援している保健センターで、重度の栄養不良の男の子を抱え、スタッフに付き添われながら歩く母親。 |
「この地域で行ってきたこれまでの支援活動の経験から、ユニセフは、全ての子どもに支援を届けるためには、深刻な問題に直面せざるを得ないということを知っていました」「(昨年暮れに心配していた規模の)大惨事は避けられました。しかし、これに甘んじるべきではありません。いまだに、予防可能な原因で命を落としている子どもたちがいるのです」 ユニセフ西アフリカ地域事務所のマニュエル・ フォンテイン代表代行はこう話し、次のように続けました。
「また、今年の経験は、苦しんでいる子どもの人数を、私たちは常に過小評価している可能性があるということを教えてくれました。私たち一人ひとりが、地域の人々が、例え一度に複数の危機に見舞われても、それらに上手く対処できるようにするため、より抜本的な解決方法を真剣に検討しなければなりません」
© UNICEF/NYHQ2012-0249/Asselin |
コミュニティ保健員から、高カロリーの栄養補助食の重要性について話を聞く親子。 |
サハラ以南の大部分の地域に雨が降り、作物の収穫高は上昇しています。しかし、今回の干ばつで家畜を失い、長期にわたり食糧価格の高騰にさらされてきた人々が、元の生活を取り戻すためには、少なくとも2年は必要です。また、例えおとなが十分と思う程の食糧が手に入れられるようになったとしても、それが、子どもたちの栄養不良問題の解決に必ずしも直結しないという事実もあります。栄養不良状態の子どもたちは、栄養を吸収する力も損なわれてしまっているため、継続的な治療・ケアが必要なのです。
「残念ながら、重度の急性栄養不良を予防できるワクチンはありません」「サヘル地域では、非常に貧しい家庭の多くの子どもたちが、常に生死を左右する負の連鎖に直面する可能性にさらされています。今年、こうした状況に陥った全ての子どもたちが治療センターで適切な治療を受けられるようになり、大きな成果をあげました。しかし、さらに強固なシステムを確立し、治療センターにやってくる子どもたちの数そのものを大幅に減らす必要があるのです」(マニュエル・フォンテイン代表代行)