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今回の中国大地震の最新情報によれば、四川省の学校10,000校が激しい損害を受けました。そのうち約7,000校は完全に倒壊、それ以外でも多くの学校が部分的に損害を受けています。ユニセフは、何百万人もの学校に通う子どもたちが被害を受けたと推測しています。こうした子どもたちは、現在、ほとんどが一時避難所やテントの臨時教室に通学しています。現時点で正確な数字を把握するのは、困難な状況です。 ユニセフも参加した中国当局が組織した教育調査チームが、昨日、調査結果をまとめました。今回の目的は、被災地・四川省の学校や生徒、教師の状況と緊急に必要な支援は何かを調査することでした。
「政府や民間企業、それにボランティアが協力して、どの被災地でも臨時教室の設置に辛抱強く取り組む姿を見て、とても胸をうたれました。必要とされている教育資材が確実に届けられているか、そして、安全な水を供給できる適切な施設があるか、適切な衛生設備(トイレ)があるかを確認することも、非常に重要です。」(ユニセフ・中国事務所デービッド・マッコーリン副代表) 現在は学齢期の子どもたちのうち、どれだけ学校に戻ることができていないか正確には把握できていませんが、正式な授業再開は、教育当局の最優先事項とされてきました。生徒の多くは、都市部の学校施設で勉強するために、遠くの地域コミュニティーから引っ越していました。生徒数の増加に対応するために、多くの学校では2交代制で授業を行っています(ただし、入試を控えて試験勉強に取り組む中学・高校の3年生は除く)。また、教育当局は夏休みを繰り上げて、新学期を8月1日からの開始とする見込みです。 今回、教育調査合同チームが緊急に必要だと評価した教育用資材は以下の通り。
今後、ユニセフは継続調査を実施予定。中国政府の支援計画を進めて、四川省の教育機関の復旧を急ぎます。 「被災地の子どもたちを学校に戻すことを最優先に、中国政府が復旧活動を進めてきたことを、ユニセフとして喜ばしく思います。子どもたちがごく当たり前の「日常」を取り戻すためには、政府の活動は大きな一助となるでしょう。」 ユニセフ・中国事務所は、中国大震災後の子どもたちと女性のための緊急支援、そして、今後継続が必要な支援を行うための資金として、総額で3,000万米ドル(約31億5,000万円)の支援が必要であると試算しています。ユニセフは、すでに通常活動資金も含めて1,660万米ドル(約17億4,000万円)を受け取っていますので、今後必要な支援金額の総額1,340万米ドル(約14億1,000万円)を、国際社会に対して要請しています。
震災発生後24時間で、ユニセフ・中国事務所は緊急事態支援に必要な物資(特にテントや布団など)の提供を手配。ほぼ同時に、香港ユニセフ協会が、256,000米ドル(約2,700万円)の緊急資金提供が可能であるとの連絡をしました。それにより、ユニセフ・中国事務所は、5人用のテント800張りと、布団20,000枚を速やかに発注することができました。国連機関の中でももっとも迅速な緊急支援物資の手配でした。その後、一週間でユニセフの緊急プログラム基金から250万米ドル(約2億6,000万円)の拠出が決まり、これにより、当面、他の緊急支援活動の資金に当てることができました。 今後2ヶ月間で必要となる支援項目は以下の通り。
これらの活動は、中国政府やユニセフなど支援機関の初期対応の結果得た情報に基づいて、今後、中国大震災支援プログラムが終了するまで、少なくとも30ヶ月間は継続が必要だとされる項目です。すべて、ユニセフ・中国事務所が適切に対応可能で、被災した子どもたちの継続的な支援のために必要なものです。 *** ************** ◇ 自然災害緊急募金のご案内 ◇ ユニセフは、世界各地で発生している洪水や地震などの自然災害の被災者のために、緊急・復興支援活動を行っています。日本ユニセフ協会では、ユニセフが各地で実施する自然災害への緊急・復興支援活動を迅速に支援するため、自然災害緊急募金を受け付けています。
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