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財団法人日本ユニセフ協会
 



東日本大震災緊急募金 第25報
「バック・トゥ・スクール」と「バック・トゥ・幼稚園」の準備

【2011年4月5日 東京発】

© 日本ユニセフ協会
岩手にてユニセフの支援物資を手に取る高橋千秋外務副大臣(左)とユニセフ・ベトナム事務所の安田直史医師。

震災で最も弱い立場に立たされている子どもたちの心のケアの一環として、被災地では、「箱の中の幼稚園」や「レクリエーションキット」の配布を通じた活動が進められています。4日には、岩手県の被災状況を視察中の高橋千秋外務副大臣が、同県内の物資一時集積所を訪問。今月1日に、コペンハーゲンのユニセフ物資供給センターから届いた、どんな場所でも幼稚園・保育園活動ができるよう約50人分の知育教育玩具をセットにした「箱の中の幼稚園」と、約90人分のスポーツ用品やぬいぐるみなどの玩具をセットにした「レクリエーションキット」等の支援物資を御覧になりました。

現地で支援活動にあたっている当協会職員の宮田由香は、次のように伝えています。

「高橋副大臣も、子どもの心のケアの重要性を再認識されていたようです。」「箱を開けたらすぐに利用できるユニセフの支援物資の利便性に驚かれ、こうした支援の必要性を実感したとおっしゃっていました。」

「バック・トゥ・スクールとバック・トゥ・幼稚園」

© 日本ユニセフ協会
被災した大槌町の幼稚園の様子

4月に入り、学校再開に向けた準備が各地で活発に進められています。新学期に向けて、各地の被災地では、学校に設置された避難所も徐々に縮小、閉鎖、統合されてきています。日本ユニセフ協会では、各地の小学校の始業式に合わせた、子どもたちや先生方の文房具や学校用の備品などの提供を軸にした「バック・トゥ・スクール(学校へ戻ろう)」キャンペーンを準備しています。

「一方で、幼稚園や保育園の再開は、かなり早いペースで進んでいます。」「学校再開に向けたバック・トゥ・スクールと同じように、幼稚園や保育園に対しても、“バック・トゥ・幼稚園”のような支援が必要と考えています」(岩手支援チームの安田チーフ)

「避難所が閉鎖される傾向にあり、お母さんやお父さん方が子どもたちの面倒を見られない状況が続く中、施設や物資が不足している中で、幼稚園や保育園の方々が活動を再開されています。」

日本ユニセフ協会は、まだ子どもたちの遊び場などが確保されていない避難所の中に『子どもに優しい空間』をつくるのと並行して、こうした場所に、『箱の中の幼稚園』や『レクリエーションキット』や、先生方や保育士さんたちが必要としている備品などを提供する準備をはじめました。

今月1日から岩手県で活動を続けているユニセフ・ハイチ事務所の教育専門家、井本直歩子さんは、次のように伝えてきています。「お話ししている最中に泣き出されてしまう先生や保育士さんもいらっしゃいました。こうした状況の中、懸命に取り組んでいらっしゃる先生方やお母さん、お父さん方のためにも少しでも力になりたいと思います。」

明日(6日)には、コペンハーゲンのユニセフ物資供給センターから、バック・トゥ・スクールキャンペーン用の学校用かばん1万8,000個が到着。その一部は、同日中に、被災地へ向けて発送されることになっています。