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財団法人日本ユニセフ協会
 



東日本大震災緊急募金 第86報
女川第一中学校の子どもたちがユニセフハウスを訪問

【2011年7月11日 東京発】

7月7日(木)、女川第一中学校の4人の子どもたちが、東京のユニセフハウスを見学に訪れました。東日本大震災で壊滅的な被害を受けた宮城県女川町。今回、2泊3日の修学旅行として東京を訪れている女川第一中学校の3年生(66名)は、各グループに分かれて、職業体験や学習施設等を訪問しています。自身も被災した引率の内海洋子先生は、今回ユニセフハウスを見学に来てくれた4人も、震災で自宅は大きな影響を受けたと話しました。「私は生まれも育ちも渡波です。自宅は床上30センチ浸水しましたが、他の皆さんのことを考えればほとんど被害は受けていないようなものです。この修学旅行は、保護者との話し合いと、皆さんの支援のおかげで実施できました。私たちは、物だけでなく皆さんの『心』も頂きました。私たちも、『心』で、返していきたいと思います」(内海先生)

福原さんにお礼を述べる子どもたち。

日本ユニセフ協会は、宮城県の被災地の学校への文房具やかばん、ランドセルの配布を始め、女川第一中学校の始業式と入学式の支援も行いました。先月には、アンソニー・レーク事務局長も同中学校を訪問。ユニセフ本部から応援派遣され、こうした宮城県の被災地の最前線で活動し、先日被災地での活動を終えたばかりの福原美穂さんも、この日、ユニセフハウスへ駆けつけ、緊張した様子だった4人の子どもたちは、福原さんとの再会に表情を和らげ感謝の言葉を述べていました。4月の入学式と始業式の実施の際には、泊り込みで準備を行った福原さん。「いつまでもいつまでも応援しています」と、子どもたち一人ひとりに声をかけました。

当初は、修学旅行の予定の中にユニセフハウスの訪問はなかったという4人は、震災が発生し、全国の皆さんに感謝の言葉を伝えるべく訪問を決めてくださいました。4人の子どもたちは、直前まで原稿を確認しながら、女川第一中学校の代表として、一生懸命感謝の言葉を伝えてくださいました。

女川第一中学校を代表して、ボランティアのみなさん、日本ユニセフ協会スタッフを前に感謝の言葉を述べる女川第一中学の子どもたち。

「平成23年3月11日の東日本大震災が起こり、女川は壊滅状態に陥りました。たくさんの方人々が亡くなったり、行方不明になっている方々も大勢いて、避難所に家族で避難している人々もいます。そんな時に、特にユニセフのみなさまからはたくさんの学用品やエプロン、給食センターへの支援をいただき、ありがとうございました。学用品が流されて何もない状態でしたので、それらをいただいて本当に助かりました。届けていただいたものは本当に大事に使っていきたいと思います。津波で家を壊されてくしゃっとしてしまいましたが、みなさまの温かなお気持ちを忘れずに頑張って行きたいと思います。

震災の影響で、2年生の授業が途中までだったので、3年生に入り、始めのほうの授業は2年生の内容をやりました。安全のため、音楽室や理科室が使えず、教室や図書室を使って授業をしています。また全校合唱をしています。全校合唱の最終目標は、避難所などを訪問し歌を届けることです。少ない時間の中でぼくたちも日々合唱に励んでいます。

そして何より嬉しかったのは部活動の再開です。体育館が壊れているため、室内で活動する部活動は不安でしたが、今では外で、5時30分まで活動することができています。ひとつの校庭の中で、多くの部活動が汗を流して練習しています。先日、中大会が終わり、本大会に出場する部活動は、部員ひとりひとりに徹しています。

ぼくたちが一中生としてできることは支援してくださった方々に感謝することです。具体的には支援してくださった方々にお礼の手紙を出したり、そして、いつか女川町が復興したときに女川町に来ていただくことです。
このように充実した3ヵ月間の学校生活が送れるのも、ユニセフのみなさんのご支援があったからです。本当にありがとうございました。私たちはいつまでもこのことを忘れず、いつかおとなになったとき、困っている人たちに自分から何かをしてあげられるおとなになれたらと思います。 最後に、女川町の復興のためにこれからも頑張っていきたいと思います。

平成23年7月7日
女川町立女川第一中学校生徒代表
片岡亮平、久保巧実、平塚雄斗、山本航大

ありがとうございました。」

ユニセフの展示のガイドツアー中、4人は、終始礼儀正しく、言葉少なでしたが、見学を終えて書いてくれたアンケート用紙には、「世界にはまだ、たくさん困っている子どもたちがいることを常に頭の中にいれて生活していきたい」「今はまだ、身の回りの状況で大変だけど、将来は何か自分でできることがあればそれをしたい」「日本と世界が比較されている世界地図が面白かった」と、それぞれの感想が述べられていました。 日本ユニセフ協会は、被災地の子どもたちのために、幼稚園や保育園の支援も含めて活動を継続していきます。

 

写真クレジット全て:© 日本ユニセフ協会

現在の支援物資到着状況

支援先
(県別)
支援物資 到着日 数量 寄贈企業 備考
宮城 3月19日 12,288本 VanaH(株) 2Lペットボトル
福島 3月22日 12,672本 VanaH(株) 2Lペットボトル
宮城 男児・女児用下着 3月22日 20万枚    
岩手 男児・女児用下着 3月23日 3万枚    
福島 3月23日 4,680本 キリンMCダノンウォーターズ(株) 2Lペットボトル
宮城 子ども用靴 3月23日 10,000足  
宮城 子ども用おむつ 3月24日 80パック P&G  
岩手 子ども用下着 3月24日 9,700枚    
福島 3月24日 12,288本 VanaH(株) 2Lペットボトル
岩手 3月26日 1,404足 アキレス(株)  
岩手 男児・女児用下着 3月27日 28,266枚    
岩手 長靴 3月27日 7,462足    
岩手 お尻ふき 3月28日 1,200個 P&G 赤ちゃん用
宮城 レクリエーションキット
「箱の中の幼稚園」
4月2日 各50   ユニセフ物資供給センターより調達
岩手 レクリエーションキット
「箱の中の幼稚園」
4月2日 各50   ユニセフ物資供給センターより調達
宮城 ランドセル 4月6日 70個 日本ニューバッグチェーン  
岩手 ランドセル 4月6日
-7日
340個 セイバン  
宮城 学校用かばん 4月8日 18,000個   ユニセフ物資供給センターより調達
岩手 学校用かばん 4月8日 18,000個   ユニセフ物資供給センターより調達
宮城 防犯ブザー 4月8日 5,000個    
岩手 防犯ブザー 4月8日 5,000個    
宮城 軽自動車 4月8日 3台    
宮城 サプリメント 4月上旬〜 4,000ボトル    
福島 4月11日 1,536本 VanaH(株) 2Lペットボトル
宮城 レクリエーションキット
補充素材
4月12日 60セット
宮城 ミニカー 4月12日 約1,200 タカラトミー
相模原* 4月12日 12,288本 VanaH(株) 2Lペットボトル
宮城 プレイマット 4月13日 2種
各80枚
IKEA
宮城 お絵かきセット 4月13日 60セット IKEA
岩手 保育園用いす・テーブル・座卓 4月14日 いす75脚・テーブル11台・座卓9台   被災した各幼・小・中・高と移転先へ
宮城 原付バイク 4月15日 5台    
岩手 小・中学生用ノート・文具セット 4月15日 (16,700セット)    
福島 ノート・文具セット 4月16日 390セット    
宮城 PC183台・コピー・FAX複合機(57台)・プリンター(61台) 4月18〜21日     各幼・小・中・高と移転先へ
福島 移動式黒板 4月21日 10台    
福島 仮設トイレ 4月22日 20基    
福島 放射能量測定器 4月28日 14台   相馬市各学校へ
岩手 更衣室・授乳用仕切りシステム 4月29日 21セット    
埼玉* 牛乳 4月末〜     加須市双葉町避難所
埼玉* ヨーグルト 5月初旬〜   ダノンジャパン(株) 加須市双葉町避難所
岩手 クーピー(120セット)/絵の具(240セット) 5月13日      
岩手 卓上電気スタンド 5月14日 15台    
岩手 文具セット 5月16日 840セット    
福島 ロッカー 5月16日 22セット   南相馬市教育委員会へ
福島 PC 5月16日 1台   石川町教育委員会
宮城 コピー機(2台)/PC(2台)、プリンター(2台) 5月     東松島市保育所/亘理町保育所2ヶ所)
岩手 受水槽、浄化槽、給水タンク 5月工事      
宮城 ソーラー式ワクチン冷蔵庫 5月18日      
福島 扇風機 5月30日 112台   南相馬市教育委員会
福島 マスク 5月30日 10万枚   南相馬市教育委員会
岩手 コピー機1台 6月2日     保育所
埼玉* 6月15日 460足 コンバースフットウェア(株)  

ちっちゃな図書館送付状況:約15万冊が900箇所以上に届けられています。(6月20日現在)
福島「おもいっきり!そとあそび」プロジェクトの参加児童数(予定含む):約5600名(5月26日現在)

*被災者受け入れ場所

※一部支援物資については、各県の物資集積倉庫より他県の避難所または被災者に配布されている場合もございます。

2011年6月17日午前9時現在 (広報室まとめ)