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日本ユニセフ協会
 



東日本大震災復興支援 第187報
岩手県大船渡市立赤崎中学校3年生がユニセフハウスを訪問

【2013年4月11日】

震災からちょうど2年と1ヵ月となる今日(2013年4月11日)、東日本大震災で大きな被害を受けた岩手県大船渡市立赤崎中学校の3年生(20名)がユニセフハウスを訪問。ユニセフの活動について展示スペースで学び、東日本大震災復興支援活動への御礼として合唱を披露してくださいました。

2年前、赤崎中学校は東日本大震災で被災。校舎も被害を受け、不安や心配な日々の中、今回訪問した3年生の入学式は同じ市内にある大船渡中学校の3階で行われました。赤崎中学校は、2012年7月に仮設校舎に移動。新たな生活をはじめていくなかで、改めて地域とのつながりの大切さを実感し、「私たちが頑張る姿を届けることで地域も元気になってほしい」という思いから、合唱を通じた活動を続けています。

合唱を披露してくださる前に中学校を代表して、金野光紗さんが次のように挨拶し全国の皆様から寄せられた温かい支援に対し感謝の言葉を述べました。

「私たちは、岩手県大船渡市立赤崎中学校の3年生です。今日は支援くださったユニセフの活動や色々なことを教えていただけると聞き楽しみにしています。私たちを支援してくださったユニセフの活動を知り、自分たちにできることを考えるために色々学んでいきたいと思います。

さて、2年前、私たちが中学校に入学するときに、赤崎中学校の校舎が東日本大震災でなくなりました。中学校に入学できるかも分からず、心配や不安な気持ちで、毎日を過ごしていました。同じ市内にある大船渡中学校の三階を間借りして、入学式が出来ると決まった時はとても嬉しい気持ちでいっぱいでした。反面スクールザックや制服、文房具もなくなって、残念な気持ちも正直ありました。

入学式の日、小学校の頃からの友達と、他の小学校から来た友達が学校に集まりました。そして、もう一ついっぱいだったものがありました。それは、ユニセフから支援された文房具です。一人ひとりの机の上にいっぱいありました 。その時、心配だった気持ちがいっきになくなり、これから一生懸命がんばろうと思いました。ユニセフからは、一回だけでなく何回も何回も支援をいただき、今私たちは学校生活を楽しく送ることができています。

私たちは今、去年の7月に完成した仮設校舎に通っています。仮設校舎に来て私たちは赤中の新しい伝統を作ろうと頑張っています。その一つとして、合唱に力を入れています。合唱を通して、地域の方々を元気づけよう、私たちが頑張る姿を届けることで、地域も元気になってもらおうと考えたからです。文化祭などで地域のみなさんや、保護者のみなさんに披露してきました。昨年から私たちは、赤中の校歌を四部合唱にして歌ってきました。この校歌もフェリス女学院のみなさんのおかげで合唱にしていただいたもので、素晴らしい校歌です。最初は、音程がずれたりして練習がとても大変でした。でも、毎日みんなでパート練習や工夫をして練習していくたびにきれいな合唱に近づいています。合唱だけでなく新しい伝統を作ろうとこれからも頑張っていきます。
今日はその四部合唱を、全員ではありませんが、感謝の気持ちを込めて一生懸命歌いたいと思います。聞いてください。今日はよろしくお願いいたします」

赤崎中学校の20名の皆さんは、アカペラの四部合唱で校歌と「道」の2曲を披露。20名で歌っているとは思えないほどの力強く、明るく澄んだ歌声が、ユニセフハウスのホール一杯に響き渡り、日ごろの練習の成果がひしひしと伝わってきました。

この歌のお礼を受け、日本ユニセフ協会のスタッフは「みなさんの歌声から、とてもやさしい心を感じました。この心が、私たちと東北を励ます力、財産です。今回の見学が、みなさんにとっても、また財産になりますように」とお礼の言葉を述べました。

皆様からお寄せいただいた温かなお気持ちは、子どもたちが大きく羽ばたく手助けになっています。赤崎中学校のみなさん、すばらしい歌声を届けてくださり、本当にありがとうございました。

写真クレジット全て:© 日本ユニセフ協会

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