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財団法人日本ユニセフ協会
 



中東・北アフリカ緊急募金 第9報
ユニセフのアンソニー・レーク事務局長:中東・北アフリカ情勢に関する声明

【2011年4月20日 ニューヨーク本部発】

「ユニセフは、中東・北アフリカで増加しつつある暴力が子どもたちに与える影響について憂慮しています。武装勢力による民間人を標的にした攻撃を非難し、支援を必要としている地域および子どもたちに支援を送ることができるよう、すべての関係者に対して、人道支援関係者へのアクセスを即座に許可するよう求めます。

リビアでは、現行の混乱が、多くの子どもたちの命を奪い、より多くの子どもたちの基礎的なニーズさえも奪っています。ミスラタだけで、少なくとも子ども20人の命が奪われ、ほかの多くの子どもたちが負傷しています。特に、クラスター爆弾が使用されているとの報告は、憂慮すべき事態です。

イエメンでは、2月はじめ以来、少なくとも26人の子どもたちの命が奪われ、800人以上が負傷しています。

シリアでは、報告によると、ここ数週間で9人の子どもの命が奪われ、より多くの子どもたちが負傷しています。

バーレーンでは、多くのデモ参加者が命を奪われ、あるいは負傷していますが、この中には若い学生たちが含まれています。

イスラエル南部では、ガザからのロケット爆弾による攻撃で、子どもたちが危険に晒されています。今週、スクールバスにロケット弾が当たり、16歳になるイスラエルの男子が負傷しましたが、その後命を落としています。

パレスチナでは、今年に入ってから、イスラエルの治安部隊とパレスチナの武装勢力の双方により、8人のパレスチナ人の子どもたちが命を奪われ、48人の子どもたちが負傷しています。

こうした暴動が始まる前から、これらの国々では、子どもたちが、すでに多くの問題に直面し、生存、健康、福祉の面で危機的状況にありました。今、この子どもたちは、さらなる危機に直面していると言えます。

ユニセフは、すべての関係者が、「子どもの権利条約」と国際人権法に基づく義務を履行し、暴力の直接的、あるいは間接的な影響から子どもたちを保護するために、必要な処置をとるよう促すものであります。