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財団法人日本ユニセフ協会



パキスタン地震 第5報
命を繋ぎとめる物資支援

【2005年10月10日 ニューヨーク発】

image1 パキスタンのカラチとペシャワールにあるユニセフの倉庫には、緊急事態に備えて、日頃より支援物資が備蓄されています。今回、10月8日に発生したパキスタン地震で役に立ったのは、こうした支援物資です。被害の一報を受けて、支援物資は即座にトラックに運び込まれ、震源地近くのマンセラに向けて出発したのでした。

マンセラまでは、トラックで2〜3日かかります。激しい雨で滑りやすく、ぬかるんだ道を、苦労しながらトラックは進みます。本日10日にも物資は現地に到着する予定です。ユニセフのスタッフはすでにマンセラで受け入れ準備を整えて待っています。スタッフは、これらの支援物資が点在する被災地に届くよう、物資を分け、支援を必要としている人々の手に確実に渡るよう、必要な手はずを整えます。

image2 「マンセラは物資支援の中心基地となります」と語るのはユニセフのジュリア・スプライレバトンです。「ユニセフは、パキスタン政府の軍用ヘリコプター2機を借り受けることができ、必要な物資を人々に空輸できる態勢も整いました」

「ペシャワールの倉庫に(コペンハーゲン、そのほかの地域から)新たに支援物資が届いたときには、ヘリコプターを使って物資をマンセラまで運び、マンセラからその先の被災地へと運び入れることになります」

寒さが敵に

緊急事態下においては、時間が生死の分かれ目になります。パキスタン政府のヘリコプターを2機借りることができたことで、2〜3日かかっていたトラックでの輸送を数時間に短縮することができます。それだけでなく、多くの道路が寸断され、地すべりの危険性も出ています。それだけに空輸の重要性が高まっているのです。

明日、天候が許せば、遠隔地にまで物資が運び込まれる予定です。きっと子どもとその家族たちは、この支援を待ち望んでいることでしょう。

支援物資には、30万包の浄水剤、高カロリー・ビスケット375箱、テント500張、ビニールシート1万2,000巻、毛布1万枚、セーター1万2,000枚が含まれています。

家が崩壊して、あるいは損傷が激しいために、何万人もの子どもや家族が外で、風雨にさらされたまま、支援を待っています。

「夜の気温がどんどん冷え込んできています」とスプライレバトン。「至急物資を届けて、子どもたちに温かい服と雨露をしのぐ防水シートを届けなければなりません。天候は悪くなってきている上に、被災者の多くは雪をかぶった山間地の近くに住んでいるのです。最近は、冷たい風が吹き出しましたし、今ごろには珍しくすごく冷え込んでいます」


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