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財団法人日本ユニセフ協会



パキスタン地震 第6報
ユニセフ、追加の支援物資を空輸

【2005年10月12日 マンセラ&ニューヨーク発】

image1 10月8日に発生したパキスタン地震では、少なくとも3万3,000人の命が失われ、負傷者も5万人以上に上ると推察されています。その中で、命からがらに災難を逃れた人たちが、支援の手を待ち望んでいます。現在、避難先となるシェルターを必要としている人たちは12万人以上。家を失った人たちは400万人以上に上るのではないかと見られています。こうした中で、被災地に送られる支援物資の中でも大切になってくるのがテントや防水シートです。

被災地の5人にひとりは5歳未満の子どもです。ユニセフは被災した子どもやその家族のために6,400万米ドル(約73億円)以上に及ぶ緊急支援要請を出しました。

image1 ユニセフではこの緊急時事態に対応して、震源地に近いマンセラに物資支援用の臨時基地を設置。支援物資は、ここにある倉庫に運び込まれ、次に、臨時ヘリポートとなっているマンセラ・スタジアムへと運ばれます。ここに発着するパキスタン軍のヘリコプターのうち、2機はユニセフの支援物資を運ぶために、ユニセフが借り受けているものです。運ばれているのは、医療キット、毛布、テント、衣類、そのほかの必要物資。車ではアクセスできない遠隔地にこうした支援物資が運び込まれることになります。

マンセラ・スタジアムには、大勢の人たちが集まり、支援物資の積み込みを見守っています。群集の中にはすでに支援物資を受け取った人たちもいます。

命を繋ぎとめる支援物資

スタジアムの群集の中に、ハスナイン君という少年がいました。故郷のバトグラムの村は地震で壊滅状態となり、彼自身もすべてを失ったと言います。「地震で家が壊れて、お父さんとお姉さんひとりが死んだ。僕はマンセラにいる親戚のところにとめてもらっているんだけれど…着るものがないんだ」彼はヘリコプターに積み込まれる支援物資を遠くに眺めながらつぶやきました(幸い、ヘリコプターが飛び立つまでに、彼も毛布とセーターを受け取ることができました)。

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今後の輸送予定

ユニセフは、12日、デンマークのコペンハーゲンにある緊急支援物資供給センターから、高栄養価ビスケット37トンをペシャワールに向けて空輸しました。また、14日から16日にかけて、毛布21,720枚、防水シート5,712枚(70,000メートル)、など、支援物資が続々と現地に到着します。また、現地の受け入れ態勢を拡充するため、簡易倉庫用の巨大テント2張が、ドバイのユニセフ緊急支援物資供給センターからペシャワールに向けて空輸されます。


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◇ 募金のお願い ◇

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