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財団法人日本ユニセフ協会
 



シリア緊急募金 第43報
命がけの支援物資輸送 アレッポとホムスにトラック11台分の物資が到着

【2013年4月19日 シリア/ヨルダン発】

© UNICEF/Syria/2013/Morooka
ホムス市内でユニセフが支援している補習授業を受ける子どもたち。

ユニセフとパートナー団体は、戦闘でアクセスするのが厳しいシリア北部アレッポへ、人道支援物資を輸送。同時に、最も戦闘の影響を受けている地域のひとつ、ホムス近くのタルビサにも、女性と子どもが特に必要としている緊急支援物資を届けました。

シリア赤新月社と国連機関との協働で、89の医療キット、2000の家族用衛生キット、ふたつの蘇生キット、また、タオル1000枚、石けん48箱、夏服や学用品を加えて、トラック4台分の物資が届けられました。

4月18日にアレッポからダマスカスへ戻ったユニセフ・シリア事務所エッティ・ヒギンズ副代表は「紛争の影響で、状況は困難を極めています」と語ります。「しかし、ユニセフはパートナー団体と共に、休むことなく活動しています。どこにいようと、どれだけ困難で厳しい環境であろうとも、子どもたちを守る支援を行わなければなりません」。

タルビサには、「箱の中の学校」160セット、シャンプー900本に加えて、緊急医療物資、食料、1000の家族用衛生キット、500の新生児キットを、トラック9台で輸送、5万5,000人以上に支援物資が提供されました。

© UNICEF/Syria/2013/Morooka
ホムスの小学校の届いた「箱の中の学校」と呼ばれる学用品。

ユニセフのホムス現地事務所のアブドゥル・カミール・ミュゼ所長は「トラックが走ってくるのをみたときの子どもたちの笑顔、特に、学用品などの教育物資を初めて見たときの喜びようは、決して忘れることができません」と話し、母親たちが子ども向けの医薬品を見たときの喜びもひとしおだったと続けました。

シリア国内、特に戦闘の影響が激しい地域の生活環境は悪化の一途をたどっています。子どもたちは紛争の矢面に立たされ続け、暴力や破壊の度合いは激しさを増しています。多くの病院、学校、そして家屋は損壊し、400万人以上の人々が住む場所を追われました。その半数は子どもたちです。狭い場所に多くの人が身を寄せ、不衛生な環境での生活を強いられています。

現場や資金不足などの困難にあっても、ユニセフはパートナー団体と共に、シリアの子どもたちと近隣諸国へ避難した60万人の子どもたちへの支援を続けます。

ユニセフをご支援くださるみなさまへ、改めて感謝申し上げます。2年以上も紛争に翻弄される子どもたちや家族のために、引き続きご支援くださいますよう、お願い申し上げます。

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