HOME > 世界の子どもたち > 緊急支援情報 > シリア緊急募金
財団法人日本ユニセフ協会
 



シリア緊急募金 第80報
ユニセフ シリア緊急人道支援
過去最大となる約860億円 国際社会に要請へ

【2013年12月17日 ヨルダン・アンマン発】

UNICEF/NYHQ2013-1013/Romenzi
イラクの難民キャンプに身を寄せているシリアの子どもたち

ユニセフは、2014年、シリアへの緊急人道支援として8億3,500万米ドル(約860億円※1米ドル=103円で換算、以下同)の支援を国際社会に要請しました。

2013年の要請支援額に対し77%増となっており、67年のユニセフ歴史の中で最大規模の支援要請となります。本支援要請は、16日にスイス・ジュネーブで発表された、国連全体のシリア危機への支援要請の一部にあたります。

2014年に国連がシリアと周辺5カ国(レバノン、ヨルダン、トルコ、イラク、エジプト)で行う第6次地域対応計画(原題:The Regional Response Plan 6 (RRP6))ならびにシリア人道支援対応計画(原題:Syrian Humanitarian Assistance Response Plan (SHARP))は、総額65億米ドル(約6,695億円)になります。

シリアでの紛争と暴力、市民の避難、経済の下降は、2014年も続くとみられています。ユニセフは、現在、シリア国内で400万人以上の子どもたちが、国外に逃れ難民となった110万人の子どもたちが支援を必要としているとみています。

ユニセフ事務局次長のヨーカ・ブラントは、ジュネーブでの記者会見で次のように述べました。

「シリア、中央アフリカ、フィリピンの3か国で大きな危機が起きており、1400万人以上の子どもたちが巻き込まれています。シリアの子どもたちは、この数字の3分の1以上を占め、その多くは今、過酷な冬の寒さに直面しています。2014年の世界の人道支援は、子どもを中心に据えて取り組まなければなりません。シリアや周辺国でのポリオの発生を食い止め、子どもたちが学び続けられるようにしなければならないのです」

今回の支援要請に基づき、ユニセフは2014年、シリア危機に対し主に以下の活動を行う予定です。

  • ポリオなどの感染症予防のために、最低でも2500万人以上の子どもたちに予防接種を実施する
  • 約450万人の子どもたちが再び学べるようにする
  • シリアの1,100万人に安全な水を供給する
  • トラウマを負った子どもへの支援など、200万人以上の子どもたちを保護する

【関連記事】

pdfシリア危機 2年レポートはこちらから[1.96MB] »