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財団法人日本ユニセフ協会

ライブラリー プレスリリース

ユニセフの緊急支援物資、ハイチに到着

ポルトープランス
2004年3月3日

政変が始まってからはじめて、ユニセフの緊急支援物資を積んだ輸送機が、3月3日、現地の国際空港に到着し、およそ30トンの物資や器材が積みおろされました。

 輸送されたのは、医薬品や医療器具、水や栄養、教育に関する支援物資で、今後3ヶ月間、危険にさらされている3万人の子どもたちのニーズをカバーすることになります。

 「この初の緊急空輸は、これまで何ヶ月間にもわたってあらゆる支援から締め出されてきた女性や子どもたちを支えようとする私達の取り組みを強く、後押しするものです。そしてさらに多くのことが計画されています。私達の関心事は、治安の回復と非常に差し迫って支援を必要としている子どもや女性たちへ確実に支援を届けられるようになることです」と、ユニセフ・ハイチ事務所代表のフランソワーズ・グルルース-アッケルマンは述べます。

 グルルース-アッケルマン代表によると、ここ数週間、ハイチの治安状況が非常に悪化し、人道支援のスタッフは国の大半でほとんど活動できなくなっています。12月に北部で起きた大規模な洪水に際して、人道支援活動は危機的な断絶状態に向かいました。「関係者すべてが、もっとも危険にさらされている子どもたちに支援を届けるために、必要なスペースを作り出す努力をしなければなりません。支援から締め出されてしまったときに起こる命を脅かすような結果に対し、責任を持たなければなりません」

 「現在の内戦が発生する以前から、ハイチの子どもたちは、世界の中でも、もっとも危険にさらされてきました」と、グルルース-アッケルマン代表は述べます。10人に1人以上の子どもが5歳になる前に亡くなり、毎年およそ5,000人の乳児がHIV/エイズに感染して生まれてきます。推定50%の子どもしか、定期的な予防接種を受けることができず、半数以上の小学校就学年齢の子どもたちが学校に通っていません。安全な飲み水を手に入れられる人は全人口の半数以下で、適切な衛生施設のある人は人口の4分の1です。出産時に亡くなる母親の数は、非常に危機的な状況にあると言われるアフリカ諸国とほぼ同レベルです。

 「ハイチの子どもたち、そして子どもたちのよりよい未来への希望は、この国の再建にかける国際社会の取り組みの中心に置かれるべきです。彼らは、今、支援を必要としています。そして、今後、長期にわたって支援が必要とされるでしょう」

3月9日、国連は、ハイチへの支援のために総額3500万ドルの緊急支援を国際社会に求めました。

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