ロシア・北オセチア共和国の学校占拠事件
〜ユニセフの対応〜
ジュネーブ
2004年9月7日
ロシア・北オセチア共和国、ベスランで起きた学校占拠事件でおよそ1,100人が人質として利用され、食べ物や飲み物も与えられず、恐怖におびえる日々を強いられました。
9月6日現在の情報によると、338人(子ども145人)が貴重な命を失ないました。542人(子どもは330人)が病院に収容され、55人の子どもたちが危篤状態にあります。
9月4日、ユニセフ、WHO(世界保健機関)、ICRC(赤十字国際委員会)、SDC(スイス開発協力庁)の医療調査チームはベスランにある4つの病院を訪問しました。医療調査チームは、薬や医療器具等の最優先品目についてのリストを作成することに合意し、ユニセフは、なかでも医薬品の不足している2つの病院へ必要最低限の支援物資である鎮痛剤、抗生物質、防腐剤、火傷用・手術用の薬、輸液セット、注射筒、包帯、コットンをすぐに届けました。同日、ユニセフは北オセチア共和国の保健省と話し合い、より包括的なアプローチを展開するために、必要とされる医療品を網羅した医薬品を調達し、届けることを約束しました。
ユニセフの医薬品を積んだトラックは9月6日にモスクワを出発し、各病院へは9月8日の水曜日に届く予定です。4つの病院への支援物資はユニセフ現地スタッフの監視下で調整され、配布されます。これら一連のユニセフの活動は第1支援段階(医療物資支援)ですが、ユニセフは第2段階の支援活動として下記の3つの支援を計画しています。
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現在40人から50人の精神科医により行われている「心的外傷」に対処するための精神的支援プログラムの補強。(すでにユニセフロシア事務所とロシアのNGOとの間で打ち合わせを進めています)
- 事件のあった旧校舎を取り壊し、べスランに追悼の碑と新しい学校を建てる。
- 平和と寛容について学ぶプログラムを開発し、教師に研修し、授業に取り込む。
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