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関西テレビ放送がアジア太平洋放送連合・アジアケーブル衛星放送協会・ユニセフによる「2006年子どもの権利賞」を受賞[2006年11月7日 北京発](オリジナル英語・抄訳) 関西テレビ放送(KTV)制作のドキュメンタリー番組「くらやみに負けないで〜虐待の記憶との闘い」が、11月7日、アジア太平洋放送連合(ABU)、アジアケーブル衛星放送協会(CASBAA)、ユニセフ(国連児童基金・UNICEF)による「2006年子どもの権利賞」を受賞しました。 アジア太平洋放送連合の総会で行われた授賞式で、当番組のプロデューサー、杉本真一氏は、当番組が人びとの目にふれることの少ない問題を強くかつ印象的にアピールし、かつ慎重に取り扱っていると賞賛を受けました。このドキュメンタリーは、子どものときに虐待を受け、また自分自身の子どもたちを虐待してしまうアヤという33歳の母親を追ったもので、家族の中の子ども虐待のサイクルを断ち切るために自分自身と闘った親の物語です。 杉本氏は、「私たちは子どもが虐待されると、すぐに親を非難しがちですが、虐待をしてしまう親の原因は子ども時代にあることが多く、世代を超えて続くことが多いのです。今回、当社のドキュメンタリーが『子どもの権利賞』に選ばれたことは大変光栄です。虐待や偏見、迫害のない社会の実現のために、メディアに対して協力を呼びかけていきたいと思います。」 2001年に設立された「子どもの権利賞」は、毎年、アジア太平洋地域で制作される子どもの権利に関する問題を取り扱ったテレビ番組の中から、最も優れた作品に授与されます。この賞は、質の高い子ども向け番組を制作し、子どもの問題をより力を入れて報道した放送会社の努力を表彰するものですが、今年は、バングラデシュ、ブータン、香港、インド、インドネシア、ラオス、日本、モンゴル、フィリピン、韓国、シンガポールから40の候補作品が寄せられました。 アジア太平洋放送連合の事務局長、デビッド・アストリー氏は次のように語っています。「『子どもの権利賞』は、アジア太平洋地域の放送会社にとって、子どもの問題について、いかに質の高い番組を制作できるかをアピールできるすばらしい機会です。 アジア太平洋放送連合は、放送会社のこのような番組制作への取り組みを今後も支援していきたいと思います。」 受賞作品を選出する審査委員は、次のような著名なプロデューサーや実業界を代表する人びとによって構成されています: Amar Keshar Simha, an independent producer from Pakistan; Wang Yan, a producer with China Central Television (CCTV); Ariunjargal Luvsantseren, Director of Children's Programme for Mongolian Radio and Television; Francis Smith, Executive Producer of Infocus Asia; Ian Carroll, Chief Executive of Australia Network; and James Gibbons, Vice President of Programming, Discovery Networks Asia. アジアケーブル衛星放送協会(CASBAA)の最高責任者、サイモン・ツイストン・デービス氏は、「放送会社のみなさんには、今後もぜひ『子どもの権利賞』へご参加いただき、子どもにとっての、また子どもに関する教育的で楽しい番組を作ろうという決意をあらたに強くしていただきたい。」 また、ユニセフの東アジア太平洋地域事務所の広報アドバイザー、マデリーン・アイスナーは、「今年の候補作品から感じたことは、テレビが子どもに関する問題について視聴者の注意を喚起する大きな力を持っているということでした。また、今回はちょうど国連事務総長の「子どもの暴力に関する調査」が発行された時期とも重なりました。」 2006年の最終候補作品の上位10位は次のとおり: <受賞作>
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プロデューサー |
:杉本真一 |
制作会社 |
: 関西テレビ放送 |
日本では、虐待によって3日に1人、子どもが亡くなっている。子どもを虐待する親の80%がまでが自分自身が子ども時代に虐待を受けた経験があると言われているが、彼らは、自分自身が経験したトラウマによって心理的な傷を負っているのである。このドキュメンタリーは、子ども時代に虐待を受け、後に自分の子どもを虐待してしまうアヤという33歳の母親に焦点を当て、アヤと3人の息子が子ども虐待のサイクルを克服するまでの1年におよぶ闘いを追ったルポルタージュである。 |
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