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財団法人日本ユニセフ協会

ライブラリー プレスリリース

ソマリアの子どもたちへ栄養サービスの提供を継続

【2008年7月24日 ナイロビ発】

ソマリア南部の治安状態が特に悪化しているなか、ユニセフとパートナー団体・機関は、アフゴイとモガディシュの国内避難民キャンプ内の5歳未満児5万4000人を対象に、UNIMIX(栄養補助食品)の2回目の配布を行った。この包括的な食糧供給計画はユニセフの栄養プログラムの一環であり、ソマリア国内の憂慮すべき高い栄養不良率に取り組むことを目的としている。

ソマリア国内で栄養状態が引き続き悪化していることから、ユニセフは質の高いサービスをより多くの子どもたちに届けるべく、栄養対策活動の規模を拡大してきた。ソマリア食糧安全保障分析ユニットが行なった新たな調査で、ソマリア国内で急性の栄養不良にかかっている子どもは約18万人、そのうちの2万5000人は重度の栄養不良であると推定された。この数値は過去6ヶ月間で11%増加しており、子ども6人当たり1人が急性栄養不良、40人に1人が重度の栄養不良にかかっているということになる。

ユニセフ・ソマリア事務所クリスチャン・バルスレフ−オルセン所長は次のように述べた。「これまで我々は、幸運にもドナーからの強い支援を受けてきている。しかし最近の栄養不良率の増加や人道支援を推進するニーズの高まりで、我々のプログラムを効果的に継続・拡大するためにさらに多くの支援が必要となっている。」

国内避難民が集中している地域は、栄養不良に最も陥りやすい地域のひとつである。モガディシュとその周辺地域において長期化する紛争や社会不安により、難民となった人々は国内各地にある仮の居住地に流入している。アフゴイには国内最大の難民居住地があり、その数は30万人を超えている。アフゴイの栄養状態は深刻であり、安全上の理由からアクセスが限られているためにさらに悪化していると分析されている。

最近行なわれたUNIMIXの配布は、前回のアフゴイの国内避難民キャンプ221ヵ所に加えてモガディシュにある3ヵ所の避難民キャンプも対象となり、全体で5歳未満児5万4000人に規模を拡大して実施された。ユニセフとともに活動する市民団体Jumbo Peace and Development Organizationは、地域社会の長老や難民キャンプのリーダーの支援を得て、子ども1人当たり10kgのUNIMIXを配布した。約4000ヵ所とされる国内難民キャンプのうちの4ヵ所があるジョウハールでは、ユニセフは5歳未満児600人に栄養補助食品を毎日配給する支援を行っている。

また、ソマリア北部も栄養状態がきわめて悪くなっており、食糧価格の急騰と通貨の切り下げがこの状況に拍車をかけている。なかでも、都市部の貧しい避難民と、紛争によってソマリア北部に一時的に避難せざるを得なくなった南部からの数千世帯の避難民家族を含む、避難を余儀なくされた人々は、もっとも弱い立場に置かれている。およそ2万8000人が避難しているボサソにある複数の避難民キャンプでは、急性栄養不良率が23.3%を記録している。ガルカヨとガロウェの避難民キャンプも同様に、急性栄養不良率がきわめて深刻な状況である。

8月から年末まで、ユニセフとパートナー団体・機関はボサソの避難民キャンプの5歳未満児およそ7500人とガロウェ、ガルカヨの子どもたちを対象にUNIMIXの配給(子ども1人あたり月10kg)を行ない、重度栄養不良の子どもには栄養治療プログラムを実施する予定である。アフゴイとモガディシュの避難民キャンプでは、8月に次のUNIMIXの配給が実施されることになっている。

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