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ユニセフ、ジンバブエの緊急事態へ対応を強化【2008年12月2日 ハラレ発】 前例のないコレラの流行、ジンバブエの教育部門の崩壊、病院の閉鎖など深刻な事態のなか、ユニセフ・ジンバブエ事務所は今日(2日)、国内の子どもたちへの救援活動を強化するため120日間の緊急非常事態対応宣言を出した。 これまで経済の荒廃や深刻な食糧難、HIV/エイズ、社会サービスの衰退などの影響に耐え、食糧、飲料水、医療不足の一番の被害者だったジンバブエの子どもたちは、今またコレラの脅威にもさらされ、クリスマス休暇後も学校に戻ることができそうにない。 ユニセフ・ジンバブエ事務所のローランド・モナッシュ臨時代表は次のように述べた。「女性と子どもは、ジンバブエ国内の計り知れないリスクに直面している。学校と病院は閉鎖され、教師、看護士、医師は出勤していない。この危機的な時期に、ジンバブエの子どもたちが必須の救命対策を受けられるようにすることが、ユニセフの最優先課題である。」 120日間の緊急事態対応策におけるユニセフの活動は、基本的な社会サービスの提供に集中して行なわれる。末端医療サービスの増強や栄養補助食品の提供、学校の出席率の推進、安全な飲料水の普及率拡大などを短期間に実施する。 主な救命対策は以下の通り。
ジンバブエの経済は過去9年間、マイナス成長が続いており、それに拍車をかけているのが以下の要因である。
その上この8週間で、ジンバブエの教育制度と保健体制は完全に崩壊し、近年なかったコレラの発生により報告数11735件、死者484人を記録している。そのため、ジンバブエの子どもたちは学校教育が受けられず、生命を脅かされ、医療や安全な水が利用できず、食事の回数も減っている。 「ジンバブエの子どもたちは危機に瀕している。だれもが今、子どもたちの生存を第一に考えねばならない」こうモナッシュ臨時代表は述べた。
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