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公益財団法人日本ユニセフ協会

「インターネット上で子どもを守るために」
ユニセフ/国際電気通信連合(ITU)
情報通信技術(ICT)関連企業向けガイドライン発表

【2014年9月5日 ジュネーブ発】

インターネット上の子どもの保護に関する
企業のためのガイドライン 2014年版
インターネット上の子どもの保護に関する企業のためのガイドライン
日本語版英語版

ユニセフと国際電気通信連合(ITU)は、「インターネット上の子どもの保護イニシアティブ」に参加する官民のパートナーとともに、5日、インターネット上の子どもの保護を強化するための、新たなガイドラインを発表しました。

「インターネットによるコミュニケーションの革命は、今日の若者にすばらしい機会を作り出してきましたが、同時に、彼らはサイバースペースで新たなリスクにさらされることにもなりました」と、ハマドーン・トゥーレITU事務総局長は述べています。「このガイドラインは、オンライン上の子どものニーズを知りそれに応えるために、最近の技術水準に則ったものです」

インターネット上の子どもの安全を守る

インターネット上の子どもの保護に関する企業のためのガイドライン』は、情報通信技術(ICT)関連企業が、インターネットや関連の技術・接続機器を使う子どもたちの安全を促進するためのアドバイスを提供します。また、責任ある適切なICTの活用(‘digital citizenship’)、ICTを活用した教育や市民参加を可能にするための指針も示しています。今回のガイドラインは、特に、情報通信技術を開発、提供、利用する企業向けに作られたものです。

「民間セクターによる技術革新は、デジタル革命を推し進めてきました。その同じイノベーションの精神が、この “革命”を最も弱い立場にある子どもたちにも届けるための鍵となります。また、すべての子どもたちにより安全な環境を提供し、より多くの子どもたちを‘つなげ’、将来にわたって一市民としてインターネットを適切に活用し社会参加ができるようにすることにもつながるのです」と、ユニセフ事務局長のアンソニー・レークは言います。

ガイドラインは、子どもたちが直面するインターネット上のリスクへの包括的な対応、そして、政府、企業、市民社会、保護者や教育者を含む様々な関係者のパートナーシップを求めています。

コンピュータの使い方を学ぶ女の子たち。(シリア)
© UNICEF/NYHQ2013-1334/Noorani
コンピュータの使い方を学ぶ女の子たち。(シリア)

「インターネット上の子どもの安全は、子どもの世話をする人、教える人から、オンラインのサービスを提供する企業、政策担当者まで、私たちみなが共有する責任です。私たちの目標は、10代の若者たちに最もアクセスしやすいオンラインのツールを提供し、同時に、必要な場合に助けやアドバイスを求められるような力をつけてもらうことなのです。このガイドラインは、インターネット上で子どもを守るための企業のアクションについて、枠組みを提供してくれます。私たちは、その策定に寄与できたことに感謝しています。とても実践的で、証拠に基づいています。反響は大きいはずです」と、Facebook社のポリシー・ディレクター、サイモン・ミルナー氏は言います。

ガイドラインは国連の『ビジネスと人権に関する指導原則』およびユニセフなどが2012年に発表した『子どもの権利とビジネス原則』に即して作られています。

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■参考

インターネット上の子どもの保護イニシアティブ(Child Online Protection Initiative)
インターネット上の子どもの保護を促進するため、ITUが2008年11月に立ち上げ、多様な関係者が参加する取り組みです。その一環で、2009年にITUは、子ども向け、保護者・教育者向け、企業向け、政策担当者向けの4つのガイドラインを作成しました。今回のガイドラインは、このうちの企業向けのガイドラインを、最近の技術進歩を踏まえ、ユニセフも参加し、広く関係者との協議も経て改訂したものです。

ITUについて
国際電気通信連合(ITUは)、情報通信技術に関する国連専門機関です。150年近くにわたり、電波の分配等の国際的調整、開発途上国における通信インフラの改善、電気通信の世界的な標準化の促進等を行っています。

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