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公益財団法人日本ユニセフ協会
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東日本大震災復興支援 第239報
無償でCAPを提供
岩手県沿岸部の保育所・幼稚園に

【2014年8月25日 釜石市】

© 日本ユニセフ協会

震災直後の環境の急激な変化の中、子どもたちが様々な形の暴力を受けるリスクが高まることが心配されていました。そして、「あの日」から間もなく3年半を迎えようとしているにも関わらず、多くのモノやコトが「仮」の状態の今も、そのリスクは存在し続けています。

日本ユニセフ協会は、子どもたちの人権を守り、様々な形態の暴力を予防し、子どもたちが本来持っている一人ひとりの生きる力の回復を支えていくために、2011年から、社団法人J-CAPTAと連携し、「CAPプログラム」と呼ばれる人権教育プログラムを提供する支援を続けてきました。

© 日本ユニセフ協会

CAPは、Child Assault Prevention(子どもへの暴力防止)の頭文字。子どもたちには、自分の大切さと、さまざまな暴力から自分の心と体を守る具体的な方法を学ぶ機会を提供し、おとなには、子どもの持つ力を信じ、子どもの心の手当の方法を学んでいただいています。

地元のイニシアティブ

日本ユニセフ協会では、2011年秋以降、岩手・宮城・福島各県でCAPプログラムを実践する“暴力防止スペシャリスト”を養成しながら、学校や児童養護施設等で、子どもやおとなを対象にしたCAPワークショップを実施してきました。日本ユニセフ協会がこれまでに実施してきた支援活動と同様、CAPプログラムも、地元でイニシアティブをとり、実際に“動いて”くださる方々がいなければ展開することは叶いません。全国の多くの小中学校などで取り入れられていたCAPプログラムの場合は、震災前から地元でCAPプログラムに取り組むグループが存在するなど、比較的、そうした“土壌”に恵まれていた取り組みでした。しかし、岩手県沿岸部は、支援先としては最も優先したい地域の一つであったにも関わらず、2011年から実施してきたCAPスペシャリスト研修などの“果実”を、具体的な予防のための取り組みに活かしていただける地元のイニシアティブに繋げることが難しい状況が続いていました。 そうした中、2013年、山田町を中心にスペシャリスト養成研修を受講された方々が中心となって、「CAPリアス」が結成。山田町をはじめ、宮古、大槌、大船渡など、県沿岸部でも、外から提供されたものとしてではなく、 “地元のイニシアティブ”としてCAPプログラムが大きく動き始めました。

保育所・幼稚園でも

「いじめ」に代表される「子どもへの暴力」は、小中学生などに限った問題ではありません。また、幼い子どもたちも、自分の大切さを学び、暴力から自分の心と体を守る具体的な方法を学ぶ能力を持っています。

CAPリアスも、就学前の子どもたちや保護者、保育者や教員の方々を対象にした3日間のプログラムをスタートしました。岩手県沿岸部の保育所や幼稚園のみなさま、是非この機会をご活用ください。

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